トルコ
イブラヒムおじさんとコーランの花たち
2003年、フランス、監督:フランソワ・デュペイロン、舞台となる地域:フランス、トルコ
パ リの下町で暮らす13歳のユダヤ人少年とトルコ系ムスリム移民の老人、宗教が違う2人が交流を深めていく物語。少年の両親が交通事故で亡くなった後、老人 が少年を引き取り、2人でトルコに向かう。フランスでの反ユダヤ主義・イスラムフォビア(ムスリム嫌い)が反映している一方で、トルコでのムスリムの様々 な信仰生活が描かれている。
インフェルノ
2016年、アメリカ、監督:ロン・ハワード、舞台となる地域:イタリア(フィレンツェ・ヴェネツィア)、トルコ(イスタンブール)
ダン・ブラウンの小説『インフェルノ』を原作とする本作では、ダンテの「神曲」地獄篇を基に描かれたボッティチェリの「地獄の見取り図」を題材として話が展開する。生化学者ゾブリストは、人類の半数を滅ぼしてしまうウイルスの開発に成功し、増えすぎた人口を減らすために大量殺人を計画する。宗教学者のラングドン教授は、ウイルスの拡散を阻止するため、ゾブリストによって与えられた手がかりである、「地獄の見取り図」の中に隠された暗号を解き明かしながら、そのありかを突き止めていく。映画には、中心に据えられているダンテの「神曲」(地獄篇)のみならず、フィレンツェやヴェネチアの名だたる大聖堂、宗教画、またトルコのアヤ・ソフィアなども登場し、宗教建築や宗教美術に関する知識を深めることもできる。
おじいちゃんの里帰り
2011年、ドイツ、監督:ヤセミン・サムデレリ、舞台となる地域:ドイツ、トルコ
1960年代にドイツに移り住んだトルコ人移民一世のフセインは、50年間ドイツで働き、多くの孫たちにもめぐまれた。ある日、フセインはトルコに土地を買ったので、家族みんなでトルコに戻ることを提案する。ドイツの生活しかしらない子供や孫たちは反対するが、フセインの故郷への思いに押し切られ、トルコ行きを決意する。トルコ系ドイツ人二世である監督が実体験を基に作成しており、移民と宗教の問題も端々でうかがえる。