デンマーク
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バベットの晩餐会
バベットの晩餐会
1987年、デンマーク、監督:ガブリエル・アクセル、舞台となる地域:デンマーク
19世紀、デンマークの田舎町。敬虔なルター派牧師の父を持つマーティーネとフィリパの姉妹は、若いときにはその美貌から多くの男性たちを惹きつけ求愛を受けた。しかし、父親に付き従って信仰の道を歩むため、彼女たちは結婚することなく、清貧な暮らしのなかで静かに歳を重ねていった。父が亡くなってずいぶんたったある日、姉妹のもとにパリ・コミューンによる反乱で家族を亡くし、デンマークへ亡命してきたフランス人女性のバベットが転がり込んでくる。慎ましく暮らしていた姉妹は、家政婦として働きたいと言うバベットの願いを一度は断るが、彼女を哀れに思い雇い始める。すると、有能なバベットの働きで逆に生活に余裕ができ、姉妹はますます慈善活動に専念できるようになる。そうしたなか、姉妹は父親が亡くなってから信徒たちの間で信仰の翳りが目立つことに気づき、父親の生誕100周年を記念した食事会を開くことを思いつく。一方、宝くじに当たったバベットは、この食事会に自前でフランス料理を振る舞いたいと申し出る。自らの恋愛や幸せよりも、寒風吹き荒ぶ厳しい田舎町で他者に奉仕する人生を選んだ姉妹の、貧しいなかでの豊かな生き方は、実はパリで料理人として大成したが全てを失ったバベットに真の豊かさを教えるものであった。