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2019年、アメリカ/スウェーデン、監督:アリ・アスター、舞台となる地域:スウェーデン
両親と妹を失い精神不安定気味の女子大生ダニーは、恋人のクリスチャンとその友人たちに連れられ、友人の一人であるペレの故郷、スウェーデン・ヘルシングランド地方の「ホルガ」と呼ばれるコミューンを訪れる。夏至が近づき夜でも明るい白夜のこの季節、ホルガでは90年に一度開催されるという夏至祭が行われようとしていた。ホルガの世界観と夏至祭は、メイポールやルーン文字、棄老の儀式、熊など、北欧に伝わる古代異教の神話や儀礼に出てくるモチーフがたびたび登場するが、現在実際に行われている夏至祭と異なり、この映画における祝祭はカルト的な狂気を帯びた恐ろしいものとして描かれている。