1982年、イギリス/インド、監督:リチャード・アッテンボロー、舞台となる地域:インド、パキスタン、バングラデシュ、イギリス
インド独立の父、ガンジーの半生を描いた作品。南アフリカで弁護士活動をしていたガンジーは差別に遭った。その経験から暴力を一切用いない運動をしようと決意。インドに帰ったガンジーは独立運動を率い成果を挙げていくも、暴力を起こした時点で運動を中止する。インド独立を旗印にそれまで統率がとれていたヒンドゥー教徒とイスラム教徒は次第に分離・対立していく。第2次世界大戦後にインドは独立するも、ガンジーはヒンドゥー至上主義者に暗殺され、その生涯を閉じた。ガンジーの理想と独立を望む人々の思いとの葛藤に注目している。
1999年、イギリス/パキスタン、監督: ダミアン・オドネル、舞台となる地域:イギリス、パキスタン
イギリスのマンチェスター近郊の町に暮らすジョージは、イギリス人の妻をもつパキスタン系移民である。イギリスで生まれ育った彼の息子たちは、パキスタンの伝統を押しつけ、さらに勝手に縁談の話をまとめようとする父に強く反発する。母国パキスタンの伝統(イスラーム的なものもその一部)を守ろうとするジョージと息子たちとの対立、またジョージとイギリス人の妻との対立という家族の物語をコミカルに描きながら、イギリスの移民社会の現状や移民と同化の問題についても考えさせられる映画である。