4,算数応用編 その1

【算数応用編 その1】

これからしばらくは、算数の応用問題や、

中学校の数学に焦点をあてたお話をしていきます。

まず最初に確認しておかなければならないことは、

「計算の苦手な子に文章題はまだ早い」ということです。

テニスで、素振りができない子に試合をやらせるようなものです。

なぜなら応用問題には、何種類もの力が必要だからです。

まず、問題を的確に読みとる読解力。

そこから式を見つけるための思考力と知識。

式を作ってから、計算するための計算力。

この一連の流れをミスの無いようにやりぬく集中力。

実にこれだけの力が最低でも必要なのです。

「ウチの子は計算はできるんだけど文章題が…」という声をよく聞きます。

私が始めて受け持った生徒の親御さんもこうおっしゃっていました。

点数を得るために、文章題を解けるようにしようとする、

その気持ちはよくわかります。

けれど、待って下さい。

「計算はできる」といいますが、

「わかる」と「できる」と「トップクラス」では意味合いが違います。

誰でも習いたては「わかる」であり、少し練習を積むと「できる」になり、

さらに練習を積めば「トップクラス」になります。

ここで重要なこと。

「できる」では不十分です。

必ず、「トップクラス」になるまで練習すべきです。

ただし、焦らなくて構いません。

長い時間をかけて練り上げていけばよいのです。

計算力がトップクラスになれば、

スピードが増してくるから授業にもついていけるし、

脳の回転力も大幅に上昇します。

このくらい、土台(コンフー)をきっちり作ってから

応用に進んだ方が非常にやりやすいのです。

特に勉強が苦手な子ほど、ただ計算力を訓練するという

簡単な練習法は功を奏します。

「早く文章題などを練習させて、点数を上げたい」という気持ちを

今はグッと抑えて、計算力という算数の「足」をしっかり鍛えましょう。

市販の100マス計算でもいいですし、

『コンフー育成キット』の「計算スピードスター」でも構いません。

全力で毎日取り組めば必ず効果はあります。

やや、これまでの復習のような内容でしたが、

それだけ大切なことなので、繰り返し述べました。

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