8,思考力を普段から鍛えるには

【思考力を普段から鍛えるには】

これまでのまとめですが、算数を極めていく方法は、

1、まず計算をマスターする。どんな計算が出てこようと、

素早く正確に解けるようにする。

練習する中で頭の回転力が速くなっていきます。

2、応用問題を解く方法として、解き方を暗記することと、

実力そのもの(思考力)で解くという2つの方法がある。

暗記は教科書や問題集に載っている問題に有効。

実力で解くことは、教科書に載っていない未知の問題を解くのに有効です。

おおざっぱに言えば、計算をマスターして教科書、ドリルの問題を暗記しておけば

公立中学校の数学は80点以上がとれます。

しかし、本当に「数学に向いている人」は、

残り20点ぶんの「未知の問題」を解ける人です。

つまりは、思考力のある人のことです。

思考力は、私にとって最もつけるのが難しいコンフーのひとつです。

なぜなら、思考力は学校で鍛えられるというよりは

むしろ親の性格や家庭環境で鍛えられるからです。

思考力は普段の生活の中で磨かれるのです。

例えば将棋。将棋は勝とうと思ったらイヤでも

先を読まなければなりません。相手の出方を考える。

そう、考える。考える。この時に、思考力は磨かれます。

他にはジグソーパズルもいいですね。

ジグソーは、「ここがこうだからこのピースがあう」ということを

考えながらつくるものですから、これも思考を伴います。

要は、普段から思考をする癖がつけばいいのです。

「どうしてマンホールのフタは丸いのか?」

このように、ナゾは日常にもあります。

そういったことに疑問を持ち、周りの人に

聞いたり自分で考えたりすることが成長につながります。

では、どうすれば思考するように導くことができるか。

お手軽で有効な方法が1つだけあります。

「なぜ?」を親が聞いてみること。

お子さんの年齢が若ければ若いほど有効です。

何かあるごとに、「どうしてだと思う?」という問いかけをすることが、

思考するクセをつけます。

ただし、あまりにもしつこく聞きすぎると

プレッシャーになることもありますのでほどほどに。

例えば子どもが嫌いな食べ物を食べないときは、

いつもいつもただ叱るだけではなく、

「どうして残しちゃいけないんだと思う?」と聞いてみることが重要です。

なお、中学生くらいになっていれば、

普段の学習では「なぜそうなるか」を考えながら

学習するように指示すればよいでしょう。

もっとも反抗期が来ているとなかなか難しいですが。

理由を深く考えない、そういうのはどうでもいいという

性格であれば、数学にはあまり向きませんから、

他の教科を伸ばす方が有効でしょう。

そのくらい、思考力は学問の要となります。

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