蓄積と成長の違い

【蓄積と成長の違い】

勉強には、蓄積と成長の2種類があります。

例えば、毎日コツコツ10分ずつ漢字練習をしていき、

いつか気付いたときには数百個の漢字を覚えている。

こういったものが、蓄積です。もちろん大切なモノです。

数学でも、解き方・やり方をどんどん覚えていくのは蓄積にあたります。

それに対して成長というのは、これまでの自分と比べて

一歩レベルアップしたと言えるようなものです。

これまでテストで計算ミスが多かったが、ミスをしない方法を

訓練によって習得して、ミスが減った。

英単語を覚えるコツがわかった。

勉強することが習慣になってきた。

これまで、分からないところは放置してきたが、

分からないときは聞くようになった。

最大で30分しか集中力がもたなかったが、60分もつようになってきた。

ノートの良い取り方が身に付いた。

これらのようなことが、成長です。

成長すると、その後の伸びが変わってきます。

蓄積も成長もどちらも大切で、両方揃っているのが望ましいです。

そして、蓄積のための練習はきちんと取り組めば

基本的にお子さん一人でもできますが、

成長というのは「気づき」が必要なことが多いため、

優れた指導者がいないとなかなか達成できるものではありません。

ご家庭で、この「成長」を達成したい場合は、一つのことにテーマを絞り、

それをとことん磨き上げることがコツです。

苦手なことを伸ばそうとするのは「成長」というよりは「克服」ですので、

成長してから克服する方が効率がよいです。

克服してから成長しようとすると時間がかかるのです。

そのくらい、苦手なものを得意にするにはエネルギーがいるのです。

例えば、お子さんがなかなか計算が早ければ、もっと練習して

さらにスピードに磨きをかけるような学習をさせてみると良いでしょう。

何かが得意になり、自信を持つと積極性が生まれやすくなります。

これもまた、「成長」と言えるでしょう。

そして、一つのテーマを達成したら、次のテーマを見つけて、

(例えば、テスト勉強のやり方を身につける、など)

それを習得するために時間をかけていく。

こうして成長を繰り返していけば、大きな成功を手にすることができます。