7,表す力

【表す力】

では、最後の表す力について、お話します。

表す力とはつまり「書く力」「文章力」のことです。

この文章力にも様々な観点があげられます。

・日本語自体がおかしくないか

例「ぼくわステーキをたべた」「明日はもっとつかれました」

・漢字で書けるところをきちんと書けているか

・行事などの作文で、時間の流れに沿って文章が書けているか

・接続詞(つまり、または、しかし)の使い方が正しいか

これらは基本的なレベルであり、上級レベルになると

・より多彩な言葉を使って表現できているか

・文章全体の構成を考えられているか

・他者と違う独創的なアイデアや意見であるか

これらのことが求められるようになってきます。

ここで大事なことを1つ述べます。

それは、

「高い表現力が身に付いているレベルなら、

もう学校の勉強のほとんどは楽勝である」

ということです。

かつて私は、塾に通わなくても成績のいい子、

また塾に通っている子達の中でも成績のいい子に、

どんな共通点があるかを調べてみました。

するとほぼ例外なく共通していたのが、

「文章力が人よりも抜きんでている」ことでした。

書くと言うことは非常に頭を使います。

そしてまた、高度な国語力も必要とされます。

つまり、いい文章を書くためには国語力が必要であり、

国語力があれば学校の授業はグンと理解しやすくなる、というわけなのです。

しかし、書く力は一朝一夕には身に付きません。

これこそ総合力であり、これまでにお話ししてきた

「読む力」「書く力」「読みとる力」「感じる力」の4つの全てが必要になってくるのです。

作文の秘訣について論じていると、相当に長くなってしまうため、

ここでは割愛させていただきます。

ただ、いくつか簡単な文章力アップの方法だけ紹介いたします。

1つめは、単純ですが、文章の暗記。特に、自分の学力よりも

少し上の文章を暗記すると、それが脳に残ります。

普段から簡単な文章しか使っていないと、伸びません。

「携帯ばかりやっていると学力が下がる」というのが私の持論ですが、

これは文章力の低下につながるからです。

2つめは、言葉をつかって短文を作ることです。

例えば「よもや」という言葉を練習する場合は、

「伊藤君はとてもまじめな性格だ。よもや彼が犯人だということはないだろう。」

という具合に行います。

ここでのポイントは、

あまり短すぎる文章だと練習にならない、ということです。

「よもやそんなことはない」だけだと、

ちょっと意味がわかりにくくなってしまいます。

この練習は、わからない言葉をつかって練習すれば

言葉の力のアップにも役立ちます。

ただし、文章力を磨くのは、あくまで

読む力や書く力、読みとる力をしっかり作ってから。

現在『コンフー育成キット』という教材を販売していますが、

それらの基礎的な力の育成にストレートに役立つような教材にしました。

今のところ、シンプルな教材ではありますが

評判は上々のようで、連日夜遅くまで作ったかいがありました。

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