部活と勉強の両立

【部活と勉強の両立】

本日は部活動の両立に関するお話をします。

そもそも両立とはどういうことかを、はじめにはっきりさせておきましょう。

勉強も部活もトップクラス、という意味での「両立」は

ほんの一握りの人たちの話なので、

ここでは除外します。

今回の話における「両立」とは、

「勉強では最低でも平均点以上、部活はサボらずに参加」

ということとします。

実は、部活と勉強を両立することはそこまで難しくはありません。

部活は夕方。夜に学習。

こうすれば、どちらにも時間を割くことができます。

しかしこれにはひとつ問題があります。

それは、テレビを見る時間がないということ。

ドラマやバラエティーなどを見たい子はたくさんいます。

それを禁止してしまうのはよくありません。

大人の我々でも、仕事から帰ってきたら

ゆっくりテレビを見たいと思うのと同じです。

しかも中学生は、学校での話題についていけないと困りますから、

テレビをある程度見る必要が出てきます。

(もちろん、テレビの見過ぎはよくありません。

基本的に一日2時間以上見るのはよしたほうが賢明です。)

どうしても勉強の後に見ようとすると、

睡眠時間を削ることになってしまい、

すべての活動効率が悪くなるばかりか健康にもよくありません。

つまり、部活と勉強の両立が難しいのではなく、

部活と勉強と遊びの3立が難しいのです。

そこで、2つの手があります。

ひとつは、勉強をいったんおいておくこと。

やりたい部活動に集中し、勉強は最低限で、

点数にこだわらず基本だけをおさえておくこと。

さぼらず、自分のペースで学習することに気をつける。

そしてエネルギーを部活動にぶつける。

そうすることにより、部活を通じて

「物事に一生懸命とりくむ姿勢」と「やりぬく力」が

身についてきます。

実はこれも重要なコンフーです。部活動でコンフーを養うのです。

特に運動部の人は、体力もついてきます。

そして3年夏になり、部活を引退したら、

そのエネルギーを勉強に向かわせる。

(実際この時期は、入塾者が多いです。)

部活で鍛えた精神力を勉強に使うわけですね。

これが一つ目の手です。勉強の苦手な子には向いています。

ただし、漢字や単語、基礎計算など、

最低限のことはやっておかないと、3年次に困ります。

3年の夏からで受験に間に合うの?と思われる方もおりますが、

部活で鍛えた精神力を活用できれば十分です。

むしろ、勉強のために部活を途中で辞めてしまう方が問題です。

そういう人は、ほぼ100%、部活を辞めたからといって

勉強に取り組むということはありません。そのままズルズルと

受験の時期にさしかかってしまうことがほとんどです。

部活をやりたくないのなら辞めてもいいですが、

やりたいのに勉強のために辞めるというのは避けた方がよいでしょう。

もうひとつの手ですが、これは時間配分ができる子に向く方法です。

勉強、部活、遊びでうまくバランスがとれればよいのです。

テレビを一日一時間以内におさえ、

テレビを見ない日を作るなどして、空いた時間を勉強にあてる。

そうすればうまくやっていけることと思います。

さて、ここまで書いておいて、最後にこれを言うのもなんですが、

コンフーが養われていれば家庭学習は少なくてすみます。

部活が忙しくても、コンフーを養う学習をやっておき、

それを3年で勉強に移行するときのための準備にすることは、

長い目で見るとなかなかいい作戦です。

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