シュートフォーム改善 - ホップ

Post date: 2017/03/20 5:46:39

バスケというスポーツは、一試合を守りきるということが不可能で、基本的には点の取り合いです。よって効率よく得点を積み重ねる、つまり確率の高い(リングに近い距離の)シュートを多く打つことが重要でした。しかしながら近年はこのセオリーが崩れつつあります。

ゴールデンステート・ウォリアーズの14-15シーズンの優勝やS・カリーの活躍が象徴するように、3Pシュートを多投するチームが増えているのです。その理由はずばり「3Pシュートの期待値が高いから」です。

期待値とは「シュート1本あたりの得点数 x シュート成功率」で計算できます。

一般的にフィールドゴール(FG)成功率はリングに近いシュートほど高いのですが、長身ディフェンスのプレッシャーや接触プレーの中でシュートを打つ必要があり、近いからといって簡単にシュートが入るわけではありません。NBAのスタッツを見るとFG成功率の上位に入るの全てはペイントエリアを主戦場とするビッグマン達ですが、その数字は55%から60%程度です。FG成功率50%というのがビッグマン達を評価する上での一つ目安になると思います。

この場合、シュートの期待値は

2点 x 50% = 1点

ということになります。

さて3Pシュートの成功率はどうなのなのかというと、距離が遠いとはいえ極端に低くなることはありません。理由としては、距離が一定であること、ディフェンスのプレッシャーがペイントエリアほど高くない状態でシュートを打てること、生まれた時点ですでに3Pシュートが導入されていた世代が活躍していること等が考えられます。一般的にシューター呼ばれる人達の3P成功率は40%以上といわれています。

この場合、シュートの期待値は

3点 x 40% = 1.2点

ということになります。

3Pシュートの期待値の方が2Pのそれよりも20%ほど高いんですね。

ちなみに2Pシュートで期待値1.2点とするにはFG成功率60%を達成する必要がありますが、それを達成するのは毎年2、3人程度であり、得点力がそれほど高くない選手の場合が多いです。過去にNBAレギュラーシーズンで1試合あたり20得点以上かつFG成功率60%を記録したのはチェンバレンジャバーケビン・マクヘイル、シャックぐらいでしょうか。

こうなるとヘッドコーチやチームのスタッフ陣が何を考えるかというと・・・

「ミドルシュートいらなくね?」

中途半端に遠い距離から成功率の落ちる2Pシュートを打つぐらいなら3Pシュートを打った方がマシ、というわけです。

統計を見ても、3Pを多投する戦術を取るチームが増えていることが伺えます。先日もキャブスがチームで25本の3Pシュートを決め、NBAレギュラーシーズンの記録を樹立しました。最近、ハイスコアゲームが多いのは、この戦術にディフェンスが追いついていないということなのでしょう。

さて前置きが長くなりましたが、このような戦術に対してプレーヤーが求められることは、ボールをキャッチした後に躊躇無くかつクイックにボールをリリースし、それを決める技術です。つまりキャッチアンドシュートの精度が求められるわけです。

現在のNBAを代表するキャッチアンドシューターといえばクレイ・トンプソンですね。先日、29分で60得点を記録して話題になりましたが、その試合では11回しかドリブルをつかなかったそうです。

さて、キャッチアンドシュートにてキャッチからリリースまでをクイックにするためのテクニックに「ホップ」というのがあります。

下の動画を見れば分かると思います。最初は英語の解説なので、1分55秒あたりから見てください。

ようするに両足着地ですね。

皆様もキャッチアンドシュートホップを意識してみてはいかがでしょうか。

みうら