1モーションと2モーション

Post date: 2017/06/08 2:20:14

「ジャンプの最高点でシュートを打て。」

このように指導されたことのある方は多いのではないでしょうか。ジョーダンやコービー、レブロンなど、多くの選手がこのような打ち方をします。バスケ未経験者には空中に静止してシュートしているように見えるようです。

ジャンプシュートといえばこれをイメージする人が多いのではないでしょうか。

しかし、最近では明らかにこれとは違うタイミングでシュートを放つ選手が多くなってきています。その代表的な選手がステフィン・カリーで、異常ともいえるシュートレンジとクイックリリースで3ポイントを量産しています。

レブロンが飛び上がってからにボールをリリースするのに対し、カリーは飛び上がりながらボールをリリースする、といったところが特徴でしょうか。昔、カリーのようなシュートはジャンピングシュートなどと呼ばれ、ジャンプシュートとは別物扱いされていましたが、今では市民権をえており、カリーのようなシュートは1モーションシュート、レブロンのようなシュートは2モーションシュートと呼ばれています。

それぞれの長所と短所を挙げてみます。

1モーションではジャンプの上昇速度がボールに加わるので飛距離を出すことができますが、2モーションではジャンプの上昇速度が落ちる最高到達点付近でシュートをリリースするので、飛距離を出すためにはより腕の力が必要となります。

1モーションでは打点が低いためブロックされやすいと言う人もいますが、クイックにリリースすることができるため、ブロックされやすいというほどでも無いようです。ただ、DFが密着している場合に1モーションで打つことは難しいでようです。それに対して2モーションではDFが近くにいようが遠くにいようが同じようなタイミングでボールをリリースできるという利点があります。

なお、2モーションシューターでもディープスリーでは1モーションになったり、1モーションシューターでもゴール付近では2モーションになったりしているので、どちらが優れたフォームか、ということではなく、3ポイントが届けば(入れば)どちらでもいいのかなと思います。

さらに言えば1モーションと2モーションの中間のタイミング、言わば1.5モーションでリリースする選手もいるので、わざわざ区別する必要すら無いのかもしれませんね。