汽車でウィーンに入った。宿はオペラ座近くの安めの所に取るが、1泊だけ贅沢して有名な5つ星ホテル、ザッハーに泊まる。カラヤン、バーンスタイン、グレース王妃、その他多くの著名人のサインがロビーに飾ってあった。
中央墓地へお墓参り。ベートーベン、シューベルト、ブラームス、J.シュトラウス、などのお墓を見た後、偶然ボルツマンのお墓(GIF 154KB)を発見する。以前何かできいた通り、墓石の上部には S = k logW と確かに刻んであった。合掌。
しかしもっと感動したのは、マーラーの墓(JPEG 91 KB)。 (ハイリゲンシュタット近く、グリンツィング墓地)。中央墓地の特別地区に収まっている上記の作曲家たちと違い、ごく普通の墓石にひっそりと囲まれてい て、はっきりいって立派なお墓とは言えず、ウィーンの音楽界に君臨した人の墓には見えない。何かの本にユダヤ人だったために中央墓地には入れられなかった のかも、と書いてあったけど、真偽のほどはよく知らない。墓前でしばしマーラーの時代へ思いを巡らせる。
国立歌劇場で「ローエングリン」を観劇。これは字幕が無くても音楽もストーリーもよく知っていてほんとに楽しめた。フルートはシュルツが乗っていて、例の 「エルザの大聖堂への行進」冒頭のフルートソロは、オペラの途中だしあっさり吹くのかと思っていたらとんでもない。気合い入りまくりのシュルツ節だった。 それ以外でも、4時間のオペラ上演中、シュルツは全く手を抜くことなく、命がけという感じで吹いていた。考えてみればこれが彼らの本業で、ウィーンフィル は副業と言えなくもないから当然かもしれないけど、さすがプロだと思った。