マーラーの交響曲第2番「復活」を初めて生で聴いた。演奏は小林研一郎指揮のハンガリー国立交響楽団で、コーラスもハンガリーの国立オペラから同行。場所 は大阪シンフォニーホール。前夜遅くまで飲んでいてかぜを引いてしまい、頭痛のままで出かけたのだけど、本当にすばらしかった。マーラーの中でも特に好き な曲というわけではないけど、フルオーケストラに合唱、2人の独唱、それに舞台裏にも金管と打楽器のアンサンブル、という巨大な交響曲が、すごい集中力を 持ったすばらしい演奏で再現されて、本当に感動して涙が出てきた。いくらオーディオ技術が発達しても、これは録音じゃあ伝わらないな、と思った。演奏だけ でなく、聴衆もよかった。雑音も少なかったし、聴衆全体が演奏にのめり込んでいって、演奏終了後はものすごい拍手。単に盛り上がって終わる曲だから、とい う域を越えていて、しばらくしたら学生の吹奏楽演奏会の後みたいに拍手が手拍子になって、ホール全体が揺れていた。小林研一郎も拍手を制して何か言おうと するのだけれど、言葉にならないという感じだった。オーケストラは、各パートの音が本当によく溶け合っていて、一つの楽器という感じ。音楽の国・ハンガ リーを代表するオーケストラだから、管楽器のトップ連中がうまいのは当然かもしれないけど、特にピッコロのうまさに感動した。
これでマーラーの交響曲でまだ生で聴いていないのは8番のみとなった。8番は2番以上に演奏機会が少ないから、当分聴けそうにないかも。