古文書の勉強サイト

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先祖の残した肥後藩の文書(表紙のタイトルは「御禮次第書法段格等之雑録」に「他見不相成」と記載)を読むために,急遽古文書を読む勉強を始めた.高校の時,漢文,古文など理系人間には必要はないと確信し.最低の勉強しかしなかったツケがいま回ってきている.

さてどうするか迷っていたら,ネットで古文書の講座資料を見つけた.

静岡県立中央図書館の 「くずし字解読講座 テキスト一覧(古文書解読)」が分かりやすい.50回分の解説資料がPDFファイルで提供されている.すべてのファイルをダウンロードし,PDF処理ソフ トで連結して一個のファイルにした.いちいちインターネットにアクセスする必要がなく,デスクトップに置いておけば,いつでも見ることができる.この資料 のよいところは最初は地名,人名等の簡単な教材を用い「偏」,「旁」についてくずし方の解説を繰り返しながらまとまった文章解読へ進んでいくところであ る.解説も分かりやすい.回が進むと最初はさっぱり分からなかった文字も読めるようになる.最初「に」や「ル」に見えた文字は「候」,「i(イタリッ ク)」は「之」,「マ」は「可」,「ヤ」は「申」,「&みたいな文字」は「五」であり,「より」などは記号として覚えるしかないことに気付くよう になる.

これと並行して勉強しているのが,東京都公文書館の「江戸・東京を知る」の中にある「古文書解読チャレンジ講座」である.実資料(人相書き,生類憐れみの令等)が画像で提供されていて,読めない時は資料をマウスでクリックすると,古文書の横に赤文字で「くずす前の文字」が表示される.面倒くさがり屋にとってはすぐれものである.

前後の文字から類推できるようになっても,疑問に感じる際は, 奈良文化財研究所 東京大学史料編纂所 が提供している 『木簡画像データベース・木簡字典』『電子くずし字字典データベース』連携検索が役に立つ.いろいろな古文書の画像が例示されるので,時代にあったくずし字を検索できる.

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古文書自学のきっかけになった資料は,見開き1ページで70ページ(墨字縦書き10行,1行20文字程度)である.その資料の42ページ末尾に興味ある 記述がある.1685年当時.吉利支丹は切支丹と記述するようになっていたが,更に切支丹の「支」の字を「死」にするように江戸より連絡があったという文 章があった.

一 切支丹之支之字向後?(此)死之字(当可申旨段)江戸(申来候段)貞享二年三月(五)日・・・・

括弧の部分は,勉強して読めるようになったくずし字で書かれている.

謎解きみたいで楽しいが,次々に難問に遭遇し,四苦八苦している状況である.くずし字をスキャンして漢字化してくれるOCR的なソフトがあれば効率的に読めるはずである.

その他の参考サイト

古文書解読自習プログラム(北海道立文書館)

インターネット古文書講座(群馬県立文書館) リンク修正2021.1.30

リンク切れ状態の図を以下に追記しました(2022.4.22).