筒井筒
大和編は櫟本駅周辺。まずは徒歩10分の在原神社。在原業平が紀有常の娘と居を構えた場所で、謡曲『井筒』の舞台ともなりました。この地は柿本人麻呂のゆかりの地でもあります。
櫟本駅に到着。念願の筒井筒です。教科書でも有名ですね。東の檪本から西の奈良盆地を横切り、竜田川を越え、大和川沿いに四天王寺まで至ります。
右奈良 左龍田山(業平道)
河内の国高安までかなり距離があります。ところが、富雄川と佐保川に挟まれた地域なで、どちらかの川を舟で下って山を越えればたやすく高安に行けるようです。業平はどのルートで通ったかは不明です。
さて年ごろふる程に、女の親なくなりて、たよりなくなるままに、もろともにいふかひなくてあらむやはとて、河内國高安郡にいきかよふ所いで來にけり。さりけれど、このもとの女、悪しと思へる氣色もなくて、出したててやりければ、をとここと心ありて、かかるにやあらむと思ひ疑ひて、前栽の中にかくれ居て、河内へいぬる顔にて見れば、この女いとようけさうじて、うち眺めて、
かぜ吹けばおきつしら波たつた山よはにや君がひとり越ゆらむ
とよみけるを聞きて、かぎりなくかなしと思ひて、河内へも、をさをさかよはずなりにけり。
さてまれまれかの高安に来て見れば、はじめこそ心にくくもつくりけれ、今はうちとけて、髪を頭にまきあげて、おもながやうなる女の手づから飯匙を取りて、氣子の器にもりけるを見て、心うがりて行かずなりにけり。さりければ、かの女、大和の方を見やりて、
君があたり見つつを居らむ生駒山くもなかくしそ雨は降るとも
といひて見いだすに、「からうじて大和人來む。」と言へり。よろこびて待つに、たびたび過ぎぬれば、
君こむといひし夜毎に過ぎぬれば頼まぬものの戀ひつつぞふる
といひけれど、をとこすまずなりにけり。
『伊勢物語』第二十二段 角川文庫
業平寺の裏には業平神社
業平が幼少期に妻と遊んだ井戸かな?
御本殿
業平と父の阿保親王が祭神
参拝記念品が置いてありました。そこに、、、
姿見の井戸
「姿見の井戸」業平神社から櫟本駅にもどり、また10分ほど歩くと。
高安(大阪の八尾)の女のもとへ通った時、自分の姿を映した井戸
井桁に「業平朝臣姿見の井戸」左は蕪村の句碑
近くにはあの天理スタミナラーメンが。からくて美味しい。カップラーメンもあります。