http://www.omnh.net/npo/fes/2017/organization/index.html
粉末X線回折装置に粉末状にした赤色の蛍光を発する鉱物をかけた結果。(2015年5月20日)
緑色マーカー部分(左図)の数値が鉱物カタログ(右図)のコランダム(Al2O3)の数値と一致していることが判明した。 この事からこの鉱物はコランダムであることがわかる。 また、コランダムに微量のクロムが含まれたものがルビーであることからこの鉱物はルビーであると考えられる。
二上山から流れ出す竹田川に同じコランダム鉱物であるサファイアが流れていることは古くから知られており、書籍やネット文献などでも多数散見される。
対してルビーが周知されていなかった理由としては、竹田川に多く含まれるガーネットと色味がよく似ており、肉眼では両者を見分けることが難しいものであること。 更に産出するルビーは極小さなものである為、至近距離から紫外線を照射しなければ見つけられないことの二点であると考えた。
粉末X線回折装置は教員養成課程理科教育講座の神鳥和彦先生と山口弘先生のご厚意で利用させていただきました。
発表するものはなんともいえない内容だし、出し物も河川砂の選別をしてもらって見つけたものは持って帰ってもらうというエコな内容。
こういった公的な発表に参加するのは初めて
一応なんか用意しておこうということで準備していた蛍光するルビーの発表は場にそぐわなかったので一旦黙殺して、たくさん来られる児童らに色々な砂や鉱物の見つけ方を指導する方向に即座にシフトし、解説を行う部員たち。
事前の下調べが足りていなかった。
大阪教育大学の卒業生や近隣の関係者もいらっしゃったり、周りの団体の人々とも交流を行えたり大変実りのある行事だった。
ルビーは蛍光を呈するので、河川砂の中に混ざっている鉱物の中では比較的見つけやすい。一応紫外線カットゴーグルをかければ比較的安全なはず...
自然史博物館らしい展示
粉末X線回折装置を利用し、試料を粉々に砕いてから、プレパラート上に載せて装置にかける。0.5Å~3.0Å(原子の間隔と同程度の波長)のXを様々な角度から照射し、角度ごとに散乱し強め合ったX線が返ってくるので、データを計測する。
電磁気以降は単位を落としているのでよくわからない。
ピーク位置が表示される。
ミネラルカタログにはあらかじめ測定されたdAの強度表が記載されている。これと照らし合わせる。
緑マーカー部の値がコランダムのカタログ値と高い近似を示している。
一部試料の前処理の為、石英にてるつぼのさび落としをしているため、石英が混ざっている。その為、石英のピークデータを引いて考える。
d値と相対強度を比較する