2020年12月28日ー29日 私、N氏 福井県の大島にモホロビチッチ不連続面を見に行ったあと、福井県立恐竜博物館へ向かった。
モホー!
未明のうちから行動を始める。
福井県の大島半島。大飯原発もすぐそばにある。300円くらい駐車場代が必要。
展望台に上る
展望台からは大飯原発が少しだけ見えた。
橋の下あたりに断層があるそうで、手前までの変成した超塩基性岩の層と向いの島の赤色チャート層の間に海がある。
岩石がだんだんと冷えていき、半固結状態になったところで力が大きく加わると一部は流動し一部は固まった破砕した状態になる。モホ面に非常に近い場所なのでそういった力学的な変化がおこるのは説得力がある。
途中で崩落していた。
壁は全てハルツバージャイト
赤色チャートがたくさんある。
途中にあるモホロビチッチ不連続面の露頭
これくらいの大きさの露頭。植生と風化により見えにくいが、黒っぽいかんらん岩と白っぽいはんれい岩の互層になっており、これが道沿いに数百m続いているらしい。地質学的なスケールだとモホロビチッチ不連続面は面として扱えるが、実際の境界面はすぱっと綺麗に分かれているわけではなく、何層にも折り重なってくちゃくちゃとした構造になっている。モホロビチッチ不連続帯と呼称しても良いのかもしれない。
白っぽいはんれい岩に着目して観察すると少しわかるかもしれない。
風化していないかんらん岩かダナイトかそんなのが無いか探し回ったが、そもそも表面が風化した黄色っぽい土にほとんどおおわれていて露頭は無かった。
漁港側から入れる大島の西側の切り立った礫海岸に行こうとしたが、漁港は閉鎖されていた。やむなく諦めた。礫海岸なら表面が表れているので比較的新鮮であろうと期待していた。
O先生からおすすめされていた三方五湖湖畔のイカ丼の店に行ったがコロナ禍で閉鎖されていた.......。他にご飯の食べれるところが無いのですきっ腹を抱えたまま彷徨うもやはり無い。絶望しながら道の駅に行くも食料は無い。仕方ないのでこのまま目的だった「年縞博物館」へ向かう。
年縞というのは湖底堆積物のことで、季節によって堆積物の内容成分の違いが色の違いとして表出し、木の年輪のように濃淡のペア1つで1年と堆積物の年数を手軽に計測出来る。その堆積物をきちんと樹脂含埋したのちに研磨した薄片が一そろい展示してあるというなかなか類を見ない博物館である。
年縞博物館には年縞カフェという食料を補給できる場所があった。喜び勇んで食べに行くも、サンドイッチは売り切れでなんかめちゃくちゃ小さいお米の料理しかなかった......。空腹で機嫌の悪くなった成人男性を満たす程の量は無かったが少しは足しになった。しかし少ない割にえらい値段だった.......。とりあえず食べてから博物館を見学した。撮影は自粛した。
こんな建物があるらしい。金あるなあと二人で古巣の大阪教育大学と比較していた。勉強して良い大学に入ると色々な事が出来るよ。
これ全部整備しようと思ったら2000万くらいかかるのではないかと話していた。
ただ、なんかこんなガラス張りの研究室で作業するのは個人的には嫌だな。見世物じゃねえんだよと言いたくなる。見世物ではあるけれど
その後、福井県に宿泊する。
今は役所がたっているらしい。あんまりにも寒いので帰る。
岩石や地質の観察をするのに雪が降るシーズンは不適だということを我々は一回生の長野県巡検で思い知った事があった。なぜなら地表面は全て見えなくなるので。
そういえば今は年末でとても寒く、積雪のある地方であるということを二人して唐突に思い出す。思い出すというか、目の前は真っ白になっていた。
なぜ我々はこんな単純な事を忘れていたのだろうと議論する。
予約して、おそらく開館時間の少し前に到着した。混雑するのが嫌なので一番早い時間としたがチラホラと「恐るべき」子供たちと家族連れが表れていた。
恐竜博物館はまず長大なえすかーれーたで地下2階の一番下にもぐり、その後どんどんと上がっていく形式になっていた。地球のとても古い年代からさかのぼっていくようで建物そのものもアトラクションとして非常に面白かった。
高さが非常に大きく、展示ブースも満足できるサイズだった。ぐるっと回るスロープが壁面にあり、観察し終わると全体を俯瞰しながら次の階へ移動出来る。
この辺りで展示室に「恐るべき」子供たちが表れ始め、驚くべき展示室の光景に畏怖のあまり驚嘆の泣き声を上げ始めた。 高周波の音圧に弱い我々は速やかに次の階へ移動した。
王都最下層から一つ上に登った階は地球科学コーナーといった感じで、大変良好な鉱物・岩石試料もキャプション付きで展示してあった。特に岩石試料の質が大変に良いもので、後(のちにO先生らと一緒に来た時)で展示してあった触れる岩石試料の産地などの情報を問い合わせると博物館から回答があり、全て教えていただけた。
悪いサンプルはだいぶ紅柱石が白化している事があるが、これはそうではない大変良いサンプル
恐竜博物館からすぐの所に8番らーめんがあり、大変美味しい。
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.city.katsuyama.fukui.jp/geopark/about/pdf/2017morisita.pdf
黒雲母玄武岩の転石の報告があったので、自分なりに産出マップを解析してここの河原で転石が取れるのではないかと推論した場所へ向かう。
しかし発電所関連施設で入れない上に、礫が転がっているタイプの河原ではなかった。
そんなー
雪まみれで滑落しそうだったのであらかじめ見当を付けておいた場所は半減した。これも恐らく安山岩なので違う。。。
積雪のしていない地方へ向けて帰還
転石の発見記録があった場所のみを記載してこの地点に何かあるかどうかで黄色斜線部に露頭があるかどうかの判断に使えるのではないかと推論していたが発電所なので降りれなかった。