【卒業生インタビュー VOl.1】経営学科OG 亀山美南さん
「目標を持って勉強を楽しみ さまざまな経験をしよう」
卒業生インタビュー vol.1
目標を持って勉強を楽しみ さまざまな経験をしよう
経営学科の学生が卒業生にインタビューし、仕事のやりがい、経営学科での学びの経験、学生への応援メッセージなどを語っていただくこの企画。第一弾として、株式会社アックスコンサルティングにお勤めの亀山美南さん(2014年経営学科卒)にご登場いただきます。インタビュアーは経営学科2年生の飯野優さんと牧優輔さんです。
お客様の喜ぶ顔を見たときの嬉しさ、自分が成長できる楽しさ
―― どのようなお仕事をされているのですか?
私が勤めている会社では、主に会計事務所のコンサルティングを行っています。私たちの直接のお客様である会計事務所だけでなく、その先のお客様である法人や個人事業主に喜んでもらうにはどうすればよいのか。そのようなことを考えながら、会計事務所の経営とマーケティングなどを総合的にサポートする仕事をしています。
―― 仕事のやりがいや、仕事をする上で大事なこと、気をつけていることは?
私たちの仕事の成果によってお客様が喜ばれている姿を見たときは、心から嬉しく思います。ですが、そこにたどり着くためには、私自身がしっかりと成長していかなければなりません。この会社には成長できる場が数多くあるため、着々と力をつけることができ、それが仕事のやりがいになっています。
仕事をする上で大事なことは、まず、お客様に信頼していただくことです。そのためには、コミュニケーションスキルを身につける必要があります。初対面でいきなり「課題はなんですか?」とお客様に尋ねても、誰も答えてくれませんよね。「この人なら話せる」と思っていただける信頼関係を築き上げてはじめて、課題の話ができるのです。
そのようなコミュニケーションスキルを磨くために、上司とのコミュニケーションでは言葉づかいや態度などにとくに気をつけています。社内でできないことは社外でもできません。まずは身近な上司に信頼される。このようなことに気をつけています。
「自分は何をしているときが一番楽しいのか」を考えよう
―― この会社を選んだ理由はなぜですか?
まず、コンサルティングをやりたいという気持ちがありました。また、大学で身につけた簿記の知識を活かしたいと考えていました。そのような思いで就活しているうちに、いまの会社にめぐり会うことができました。社員の方にお会いし、「楽しそうだな」「自分だったらこうできるかな」とイメージし、話を聞いているうちに自分が楽しく仕事ができる場だと確信し、この会社を選びました。
―― やりたいことがまだ定まらないのですが…。
「自分は何をしているときが一番楽しいのか?」を考え、見つめ直すとよいと思います。「自分ならこれができる」と考えて、楽しみを見いだせる仕事を探すとよいでしょう。価値観は人それぞれですが、私は、会社のネームバリューを最初に考えないほうがよいと思います。
自信をつけることは自分にしかできない
―― 社会に出るとつらいことが増えるように思えて、楽しめるイメージがまだもてません。
つらいことをするために社会に出るのではなく、仕事を楽しむように考えてはどうでしょうか。私の場合、早いうちからある程度の権限を与えていただき、やれること、やりたいことの幅が広がり、いま本当に楽しいです。
「自信をもつ」ことも大事です。まずは、自分のなかにある「軸=自信をもてること」を見つけましょう。その「軸」を少しずつ太くしていくことで、より確かな自信へとつながります。そして、自信をもって仕事ができる場へと自ら動く努力をするとよいでしょう。私は入社当時、いまとは異なる部署に配属されましたが「こちらのほうが力を発揮できると思いますが、どうでしょうか?」と提案してみました。自分のよいところを伸ばして、自信をつけるのは自分にしかできません。まずは「軸」を見つけることからはじめてはどうでしょうか。
簿記という共通言語と、数字に対する強さが仕事に活きている
―― 大学での学びは仕事にどのように活かされていますか?
簿記、経営、マーケティングの知識は本当に役立っています。お客様の会社経営にアドバイスをするのが私の仕事なので、これらの知識は必須です。なかでも簿記は会社を語るための共通言語ですので、知っておかなければ話になりません。簿記はしっかり勉強しておきましょう。
また、簿記や統計学で得た「数字」への強さも活きています。お客様にご説明するときに、数字で語ることは話の信憑性を高めるのにとても有効です。私はもともと数字が好きだったのですが、大学での学びで「好き」を「強み」にすることができました。
それから、先生から与えられた課題の先にある目的を考えるようにしていたことも、いまの仕事に活きています。学生のときは「厳しい課題が多いな」と思うかもしれません。でも、先生から与えられた課題には目的があって、後で必ず役に立つものだと実感しました。いま与えられている課題を、その目的を理解しながらしっかりこなしていくことが大事です。
―― 就活中に、大学での学びが活かされたことはありましたか?
ゼミの議論をグループワーク形式で楽しみながら実施していたことが大いに役立ちました。
私、就活のときにグループワークで落ちたことがないのです。むしろ、「次の面接はグループワークだ!やった!」といつも思っていました(笑)。
勉強を楽しむコツ モチベーションを維持するコツ
―― いま大学で勉強している身ですが、楽しくない勉強もあって…。モチベーションを維持するコツなどありますか?
やりたいことを見つけ、それに向けて目標を立てるとよいでしょう。例えば、税理士になりたいから簿記の資格をとるなど。そして、その目標を達成したらなにができるようになるのかを考えるとよいでしょう。税理士であれば中小企業の経営に貢献できるなど。
モチベーションを維持するために、切磋琢磨できる友だちと一緒に学んでみてはどうでしょうか。私はそのようにしてきました。ライバルでもあり、協力者でもある。自分の低い点数を相手に見せたくないという思いもあって、お互いを高め合うことができました。
ときにはリフレッシュすることも大事ですね。私も、会社に入ったばかりは本当に大変でした。でも、「週末に実家に帰ってリフレッシュしたい!」という目標をもち、そのために目の前の課題を終えようと努力しました。
勉強も仕事も、いつもうまくいくとは限りません。ダメだったときは、どこが、なぜダメだったのか、しっかりと振り返ることも大事です。指摘されたことを自分の中にしっかりと落とし込み、ダメだった理由を文字にして整理し、失敗を繰り返さないように改善策を考える。おそらく、ゼミで先生からいろいろと指摘されているでしょうから(笑) このようなサイクルで考えてみてはどうでしょう? 社会人の模擬体験にもつながると思います。
限られた時間を有効に活用する努力も必要ですね。何をしている時間がムダで、何をしている時間が大事なのか。ムダな時間を極力なくしていくと、大事なことにしっかり時間を使うことができ、モチベーションの向上にもつながります。
自由な時間を活かして、さまざまな経験をしよう
―― 振り返ってみて、東洋大学経営学部のよさはなんでしょう?
履修の制約が比較的少なく、自由に授業をとれることだと思います。そのため、時間を自分でコントロールでき、学生生活で得られることも広がりました。もちろん、自由に伴う責任もあります。自分の時間を確保できるからこそ、学びたいことを自分から積極的に学ぶ。このように自分をコントロールすることは社会人にとって大切なことです。
また、経営学の幅広さも魅力だと思います。興味関心の対象は人によって異なります。経営学科にはさまざまな授業があるので、自分の興味にあう分野を見つけることができるでしょう。私の場合、簿記と経営情報に関心があり、これらを中心に学ぶことができました。
―― 最後に、学生へのメッセージをお願いします。
3つあります。1つ目は、会社の共通言語としての簿記を学び、学生のうちに簿記3級の資格をとっておくことです。2つ目は、勉強を楽しむ方法を学ぶことです。ゼミでの学びを通して、楽しみながら学ぶ術(すべ)を身につけることができました。課題の目的を常に意識して、目標を達成するプロセスを楽しみましょう。そして3つ目は、さまざまな経験をすることです。社員やお客様とコミュニケーションをする上で、距離を縮める最良の方法は会話をしっかりと共有することです。そのときに、経験が必ず役立ちます。学生のうちにしかできないこと、勉強だけでなく遊びやアルバイトなど、ぜひ、いろいろやってみてください。
―― 本日は有意義なお話を伺えて本当によかったです。どうもありがとうございました!
写真 左から牧さん(経営学科2年)、亀山さん、飯野さん(経営学科2年)。
〔掲載:2015年7月〕