【卒業生インタビュー Vol.9】

経営学科OB 佐藤美来さん「広い視野で、実りある学生生活を」

卒業生インタビュー vol.9

広い視野で、実りある学生生活を

佐藤美来さん(2015年 経営学科卒業)

勤務先:株式会社エフピコ
https://www.fpco.jp/

出身ゼミ:山口裕之ゼミナール
出身高校:千葉市立稲毛高等学校

経営学部の学生が卒業生にインタビューし、仕事のやりがい、経営学部での学びの経験、学生への応援メッセージなどを語っていただくこの企画。今回は、株式会社エフピコにお勤めの佐藤美来さん(2015年経営学科卒)にお話を伺いました。
インタビュアーは経営学科4年生の駒形真由子さんと高田凌平さんです。

販売するだけでない、お客様の課題解決に貢献

 ―― どのようなお仕事をされていますか?

  私が勤めている会社は、食品トレーのメーカーで、お惣菜やお肉、お魚のトレーなどを幅広く扱っています。そのなかで私は営業を担当しています。会社の主な顧客は問屋様やスーパーマーケットのバイヤー様です。ただし私が所属する市場開発部という部署は少し特殊で、外食店やデパ地下店などスーパー以外の部分を担当しているため、お客様は多岐にわたります。その営業活動では、トレーを単に販売するだけでなく、弊社のお客様に対して売り場の提案もしています。どのようにしたら最終顧客にとって売り場が魅力的に見えるのかを考え、売り方の提案を含めて商品を販売していくのが私たちの仕事です。

――現在のお仕事について、やりがいや楽しさを教えてください。

一生懸命提案したものがお客様に評価されたり、その提案を通じてお客様の売上に貢献できたときにやりがいを感じます。弊社の容器を使っていただいたことによってお客様の売上が上がったとか、作業効率が上がったとか、そのような声が聞けると嬉しいです。

―― お仕事に取り組むうえで大切にしていることは何ですか?

 一番大事にしていることは、相手が今何を一番求めているかを考えて仕事をすることです。例えば、商品が売れないという問題をお客様が抱えられている場合、それは容器だけが原因であるとは限りません。その場合、広告が問題なのか販促シールが問題なのか、お客様が抱える問題の本質は何かを考えて提案するよう心がけています。この心がけは社内でも同じです。上司が今どのような資料を必要としているのか、私に対して何を尋ねていて、その真意は何かということを考えて仕事するように気を付けています。

 学生時代の経験が生きた就職活動

 ―― 就職活動での企業選びはどのようにされていましたか?

 小さい頃ケーキ屋さんに憧れていたこともあり、お菓子に携わる仕事がしたいということを漠然と思っていました。その一方で、ゼミで行った研究等を通じて、提案型営業を行うBtoB企業に対しても興味を持っていました。現在は製菓メーカー様を担当させて頂き、容器を提案するという形でお菓子に携わることができています。就職活動の際、一番多く検討したのはメーカーですが、総合商社やコンサルなどいろいろな企業を検討しました。興味を持った企業はすべて足を運んだため、エントリーシートを提出した企業だけでも100社くらいになりました。

 ――  就職活動中に、大学での学びが生かされたと感じることはありましたか?

 大きく2つあります。一つは経営学部に4年間在籍したからこそ、企業に興味を持つきっかけができたことです。いろいろな企業について学ぶことができたということが就職活動を始める第一歩としてすごくよかったと思います。

  もう一つはゼミで培った「伝える力」「考える力」が活きたと感じます。第一に考える力がなければ、就活生に対する企業のアピールを全て鵜呑みにしていたと思います。ゼミで「考える力」を培ったおかげでひとつひとつに疑問を持ち、自分なりに考えることが出来ました。また、選考の際に自分の考えを相手に適切に伝えて自分をアピールすることができたのも、ゼミで「伝える力」と培ったからだと思います。ゼミで学んだことは本当に就職活動で役に立ちました。

忙しくも充実した学生時代

―― どのような大学生活を送っていましたか?

 すごく忙しかったです。ゼミはもちろん大変でしたし、サークルはテニスサークルで飲み会や大会が頻繁にありました。加えてバイトも週2でやっていました。負けず嫌いだったので、何事も全力で取り組んでギリギリで生きている感じでしたね。でも楽しかった。どれも好きだったから続けられたと思います。ゼミが大変な時はある意味サークルで発散できていたのかもしれません。

―― 東洋大学経営学部で良かったと思ったことはありますか?

 自分の所属学科の専門科目以外にも、一般教養科目や他学科の専門科目を幅広く履修できたことが良かったと思います。実際に履修してみると、興味を持っていた科目が思っていたものとは違ったり、逆に興味を持っていなかった科目が面白かったり、ということが多いので、幅広い選択肢があったことは魅力的でしたね。幅広い選択肢があったおかげで、自分が目を向けてこなかった領域の知識も得ることができました。すごくそれは良かったと思います。

 ―― 学生時代に取り組んでおけばよかったと思うことはありますか。

学生時代に情報処理の授業や数学を扱う授業を履修しておけばよかったと実感しています。そのような科目は苦手で、学生時代には避けていました。しかし営業の仕事をしていると数字には絶対関わらなければならないので、学生時代に触れてこなかったことを今になって後悔しています。

―― 高校生に向けてメッセージをお願いします。

 受験の時は、大学受験が全てと感じるかもしれませんが、実際はそんなことはないし、どこの大学でも必ず身につけられることはあると思います。受験に際しては、一つの考えに縛られずに広い視野で臨んでほしいです。逆に、やりたいことが決まっている人も今後の大学人生・社会人人生でやりたいことが変わることもあると思うので視野を広く持って頑張ってほしいと思います。

 

―― 在学生に向けてメッセージをお願いします。

 大学が一番楽しいので、存分に今を満喫してほしいです。ただ、もっと学生時代に勉強しておけば良かった、と思っている人は私を含めて周りにたくさんいます。社会人になってから学び直すことは大きなコストが伴うので、勉強を含めて学生生活を満喫して欲しいと思います。


訪問日:2018年4月25日

訪問先:株式会社エフピコ東京本社(東京都新宿区)

 

文責:経営学部経営学科4年 駒形真由子

経営学部経営学科4年  高田  凌平