こんにちは、長野大学です。
今回は、新棟建設に向けて実施された鉄骨製品検査についてご紹介します!
今回の検査は、新棟の鉄骨製作を担当する松田鐵工株式会社で行われました。
松田鐵工さんは、設計図をもとに鉄骨を仕入れ、必要なサイズ・形状に切断・溶接などの加工を行っているプロフェッショナルな企業です。
現在、現場では基礎工事が進んでいますが、その一方で、離れた松本市にある松田鐵工の工場では、鉄骨の製作が着々と進行中。
このように、新棟建設では現場と製作工場が並行して動くことで、工期を効率的に進めています。
実は、鉄骨鋼材の一部は、なんと1年前の令和6年4月には発注済み!
設計と施工を一体的に行う「デザインビルド方式」の強みを最大限に活かし、早期から必要な資材調達・準備を進めてきた結果です。
これらの段取りがあるからこそ、7月中旬から予定されている「建て方」(※建て方とは、工場で製作された鉄骨や柱・梁を現場で組み立て、建物の骨組みを組み上げる作業のこと)も、スムーズに、安全に行うことができるのです。
検査は、松田鐵工の担当者と、第三者である専門の検査業者による溶接部の検査は、二重のチェック体制で実施されました。
行われたのは以下の2つの検査です:
外観検査(VT検査):寸法が正確か、形状が設計どおりか、溶接の見た目に異常がないかなどを確認します。わずかなズレがあっても現場での組立に支障が出るため、非常に大切な検査です。
超音波探傷検査(UT検査):人の目では見えない内部の溶接部に、亀裂や空洞などの欠陥がないかを、超音波を使って確認します。いわば「鉄骨の健康診断」。高い技術が求められる検査です。
第三者の立場での検査を入れることで、より客観的に品質を担保する仕組みがとられています。まさに「万全」の体制で、信頼できる鉄骨が作られています。
超音波探傷検査
今回検査された鉄骨は、6階建ての新棟に合わせて、高さ方向を三層に分け、「1節~3節」として製作されています。
これは、トラックでの運搬に対応できるよう長さを考慮した分割で、現場ではこれらを順に組み上げていくことになります。
一番重い部材は、接合前の小さな状態でも約8トン!
これはなんと、大型トレーラー1台分の重さに相当します。
想像するだけでも、そのスケールに圧倒されますね。
検査の結果はすべて問題なし。これで安心して現場への搬入、そして建て方へと進めることができます。
これから現場では、いよいよ建物が空へと伸びていく“鉄骨の建て方”が始まります。
構造の“骨”が立ち上がるその瞬間を、どうぞお楽しみに!