こんにちは、長野大学です!本日、新棟の鉄骨柱用の「露出型柱脚」が現場に搬入されました。建物の“骨”となる鉄骨をしっかりと地面につなぐ、まさに足元の要(かなめ)。新棟の立ち上がりに向け、工事はいよいよ本格的な「建ち上がる」フェーズへと突入します!
先日の「巨大戦車の出現!」でもご紹介した120トンクラスのクローラクレーンがその本領を発揮!今日も現場で圧倒的な存在感を放ちつつ、トラックの荷台から柱脚をひとつひとつ吊り上げ、所定の位置へと設置していきます。その操作は、まるでミリ単位の精度が求められる重機のバレエ。大きな機材が正確に動くたび、見ているこちらの背筋もピンと伸びるような、緊張感と迫力に満ちた作業です。
今回、柱脚の据え付けに欠かせないのが、捨てコンクリートの上に描かれた「墨」と呼ばれる線です。あらかじめ、墨出し工の職人さんが測量のうえ、捨てコンクリート上にラインを引いておきます。構造躯体の外形を、現場の床面に原寸大で描いた、1/1スケールの地図のようなもの。職人さんたちは、この地図を頼りに、まるで宝探しのように正確な位置を見極めながら、柱脚を一つずつ設置していきます。
わずかなズレも許されない精度の世界。でも、そこに描かれた線が導くからこそ、どんなに複雑な構造でも迷わず施工が進んでいくのです。この“線”があるから建物が立つ。そう言っても過言ではない建築のナビゲーションマップ。とても大切な役割を担っています。
この「露出型柱脚」は、建物の鉄骨柱と地面を結ぶ大事な接点です。建物の荷重をしっかりと支え、地震などの外力にも耐えるための構造の要とも言えるパーツ。建物が完成すると見えなくなる部分ですが、建物の安全性を根底から支えてくれている縁の下の力持ち。今日はそんな彼らが、静かに、しかし堂々とそのポジションに着きました。
そしてこの柱脚の施工を手がけたのは、なんと、塩田地域に本社を構える「コロナ技建」さん!露出型柱脚の施工実績は年間40件以上。県内外で多くの建築を支えてきた実力派企業が、今回、長野大学の未来づくりに参加してくださっています。地元の企業が、自らの技術で大学の新しい一歩を支えてくれる。それは、私たちにとっても大きな誇りであり、心強い連携です。
こうして、見えないけれど確かな「基準」が刻まれ、未来の校舎の土台がまたひとつ形になりました。地面に根を張り、空へと伸びる新棟の柱たち。その第一歩を見守る私たちの胸には、少しずつ高まっていく期待と、新しい学び舎の姿への想像が広がっていきます。
今後も「長野大学 新棟建設日記」では、工事現場の内側や面白いエピソードをお届けしていきます。次回もどうぞお楽しみに!