こんにちは、長野大学です!基礎躯体工事が全速前進中です!ゴールデンウィーク中は現場もひと休み。現場の皆さんもしっかりと英気を養い、工事が再開されました!
基礎躯体工事の現場では、鉄筋・型枠・コンクリート工事がダイナミックに進行しますが、今回はそれらの陰で忍びのように密かに進行中の工事にスポットを当て記事をお届けします!
スリーブとは、建物の中に張り巡らされる給水や排水の配管、電気の配線などを通すために設ける“穴”のこと。これらの配管配線は基礎躯体で囲まれたピット空間にも通しますが、基礎梁などにスリーブ穴をあらかじめ設けておき、配管配線のルートを確保します。まるで土遁の術!床の下、土の下に隠れた配管ルートをつくります。
コンクリートで基礎を固める前に、あらかじめ正確な位置にスリーブを設けておく必要があります。一度コンクリートを打設してしまえば後からやり直すことはできません。だからこそ、正確な位置調整が求められ、施工図の作成や他の配管との位置関係を確認しながらスリーブ位置を決めていきます。
このように、建物の完成後には見えなくなる部分であっても、こうした“段取り”が確実に行われているからこそ、安心して利用できる建物が完成するのです。目立たないけれど、未来の快適さを陰で支える大切な仕事です!
鉄筋コンクリートの鉄筋は、躯体の中に生じる、引っ張られる力に耐える筋肉のような存在。現場に搬入される鉄筋は、加工や運搬の都合である程度の長さに抑えて搬入する必要がありますが、これらの鉄筋が一体の筋肉として機能するよう鉄筋同士をつなぐ必要があります!
今回工事では、直径約3センチにもおよぶ太い鉄筋を使用。これらを構造的に一体化させる作業が求められます。そこで登場するのが、圧接工の職人さんたち!ガス圧接と呼ばれる火遁の術で次々と鉄筋を筋肉に替え、成長させていきます。
ガス圧接は、鉄筋の端部同士を押し付け合いながらガスの火炎で熱し、母材同士を一体化させる方法。「ただつなぐ」のではなく、継ぎ目ではない部分よりも強くなるように接合するというのが最大のポイントです。繊細な温度管理とタイミング、そして熟練の勘と手さばき。この仕事は、まさに職人の技が光る現場の“つなぎ役”なのです。
圧接部がしっかりつながっているか?ここで重要なのが、検査というもう一つのプロの目です。今回の新棟建設工事では、すべての圧接部について外観検査を実施。専用のスケールを当てながら、圧接部の表面の様子や膨らみ方を目視で確認してきます。加えて、抽出検査として「超音波探傷試験」を実施します。
超音波探傷試験では、圧接部に超音波を当て、内部に空洞や割れがないかを確認します。まるで音波の術!見た目だけでは判らない内部の不具合があればモニターに可視化されます。
この検査は、第三者である専門業者が実施。圧接工の熟練の技の確かさを第三者目線で証明してくれる大事な工程です。品質を客観的にチェックし、構造性能の信頼性を高めるしくみがしっかりと構築されています。
現場はしばらく基礎躯体工事が続きます!引き続き、進む基礎躯体の工事現場の様子をご紹介します!どうぞお楽しみに!