2015,3,14-16トムラウシ山

投稿日: Apr 09, 2015 10:43:8 AM

メンバー3名(男2名、女性1名)

8:00、トムラウシ温泉東大雪荘に駐車、9:10にスキーで出発。野営場方面に進み緑雲橋を渡ると直ぐにユウトムラウシ川の支流を徒渉。通称「冬尾根・西尾根」と呼ばれるユウトムラウシ川とユウトムラウシニノサワ川の間の峰に取り付きます。

9:43に稜線の先端からの取り付きは急勾配だと気に留めていたものの、結果的にそこを登ってしまい最大斜度約45度を含む急斜面の稜線上まで1時間を要してしまった。その後、細い稜線を20分も登ると緩やかな広い大地に変わる。2kmほど樹林帯を歩いて12:37に1009mのピークらしき所を通過、14:22にはC1予定地1300m(実際は1285m)で適地を探す。

3月15日(快晴)

昨夜は一晩中吹雪き、朝3時からテント周りの除雪から始まるが。早々と朝食を取り、4:53に出発する。5:40頃1500m付近で稜線の向こうに朝陽を浴びたトムラウシの頭が顔を出し、たっぷりと日の出を堪能することができた。

6:25カムイサンケナイ川上部の大カールを1760m付近から本格的な1kmの大トラバースに入る。積雪は20cm程、重くもなく軽くもない落ち着いた雪質、上部にはクラックや雪崩跡も見られないという現場の判断だが、危険な事には代わりがない。ここは、一人一人、100m以上の距離を取りながら渡り1700m付近のコルに到着。

7:24、ここから岩稜帯の1898mのピークを目指すかピークを避け遠回りでも2回目のトラバースをするか迷ったが、今後は雪質も堅くアイゼンの方が歩き安いであろうとで稜線上のルートを取る為スキーをデポ、大休憩を取る。

しかし、下りでトラバースのルートを取ってみて、結果としてトムラウシの大雪原の膝ラッセル、岩稜帯の危険度を考えると南沼野営地まではスキーで行った方が良かったのかもしれません

7:50再出発、1898ピークまでの岩稜帯は雪付きも悪く、岩もボロボロなので非常に緊張した。8:54にピークに着くとトムラウシと大雪原、トムラウシ公園等が眼下に広がり、全ての景色がここに集まる。

9:57、夏道の南沼野営地分岐付近到着、ピークからここまでの1,3kmの1時間は、堅いシュカブラと膝まで埋まるトラップとラッセルに悩まされ、体力も奪われた。

10:20、どこを登っても行けそうなくらい雪付きは良いが、残り40m付近から夏道から離れ真北に進路をとり、回り込むようにして、大岩に張り付いた雪魂の間をぬって登る方が安全で楽かもしれない。

10:30,山頂到着。素晴らしい眺望である。春夏秋の時期には何回も登っているが、冬季は始めて、一面真っ白の中、大雪山・旭岳、東大雪、ニペソツ、ウペペサンケ、然別湖山群、十勝岳連峰が一望である。しかし感傷に浸っている時間はない。下山リミットの11:00がやってくる。しかも雲行きも怪しい。

10:55下山開始!大雪原を渡りきった辺りから稜線(その先の1898mピーク)を目指さず、トラバース、さらに稜線(1840m付近)からスキーデポ地までさらにトラバースをし、12:38到着。このころから深い雲に囲まれた。

13:43、1600m付近で夏道(カムイ天上からの新道)の峰が前方左に見えるが、私達が目指す前方右の尾根は見えない。トレースも地吹雪で消えていたので地図で確認してもらった。

進む方向が間違いないということで、ここから滑走開始!14:35に到着。

3月16日

3時起床、地吹雪の中テントをたたんで5:35下山開始、1300m付近以外は風がなく快適であったが、雪面状態は悪く最中状態に加え締まった雪質、滑走できる斜面の標高800mまでの4kmに1時間20分もかかってしまったのだから通常の滑走時間より3倍はかかったであろうと思われる。

7:22細尾根から、登りの教訓を生かし、少しでも緩やかな斜面を選びながらジグをきって降りていく。最後の徒渉もあちらこちらにブリッチがあり苦労はなかった。そして8:26無事東大雪荘駐車場に到着し3日間の疲れをトムラウシ温泉に流して帰宅しました。

トムラウシ山のモルゲンロード

カムイサンケナイ川上部の大カールをトラバースを終えアイゼンを装着して、歩き出す

トムラウシの大雪原を歩き出す