石狩岳

(十国峠~音更山~石狩岳)

○1989年11月4日~5日

○L吉岡 西内章 高橋美 佐藤友 西内美(男3名女2名)

○コースタイム

4日

15:43 旧道登山口

18:40 Co1450m(C1)

5日

06:40 C1

10:40 音更山頂上(P1932m)

13:10 石狩岳頂上(P1966m)

14:00 シュナイダー分岐

17:30 シュナイダー登山口

4日 ときおり鹿の横切る林道はとても長く、雪をいただいた石狩、音更の山頂は、もう夕暮れの気配だ。

車1台をシュナイダー口にデポ。

16時近くに1日道登山口を発つ。アイゼンは全員が置いて行くが、吉岡さんと佐藤さんピッケルを持つ。

ジープなら十分登れそうな林道がずっと水場の手前まで続いていた。

見晴らしがよい。

裾野に広がる広大な森林はやがて夕闇に没してしまったが雪の山頂は暮れ残っている。

水場の手前200mほどの所で林道はなくなり、道を探すのが難しくなる。

笹藪をこぐ。水場でとっぷりと暮れてしまった。以後登りが急になり苦しくなる。

無風である。19時前テン場着。

十国峠から標高100m位下ったところの尾根。ハイマツの陰に少しずつ雪が残って白い。

息をのむような星空だ。夕食カレー。

5日 空の高いところで曇っているような天候である。

他の4人は元気いっぱいだが、筆者は喉も痛く始めから遅れてしまった。

十石峠からはハイマツが雪に中途半端に埋もれている状態が続き苦しさが増した。ブヨ沢の池のあたりは雪も深い。

音更山への最後の登りでは、ホシガラスが4~5羽コケモモをついばんでいるようだった。

雪のついた緩い斜面を横切って音更山頂に達する。雲一つない晴天となる。風が冷たい。筆者が遅れなければもっと早いペースで登れたはずである。すっかり迷惑をかけてしまった。

時間的に見て、シュナイダー分岐から下りかと思ったが、吉岡さんは全く疲れもみせず石狩へ登るという。

山頂への急な斜面にはすっかり雪がついて固くしまり滑りやすい。ふと上を見ると、吉岡さんと佐藤さんはゴリゴリとピッケルでステップを切りだした。

アイゼンがあればなあと思う。13時過ぎ、とうとう石狩岳山頂へ。

素晴らしい快晴だ。

正面には十勝岳から旭岳まで白く輝いて見えている。

普段の生活では感ずることのない奇妙な距離の感覚がそれらの山々との聞にある。

左手にはニペソツが逆光の中に立っているし、後方には三股方面の深い森がずっと続いている。

仕事の都合で当分は山に来れないという高橋さんもこれにはきっと満足したことだろう。

下山は筆者と高橋さんがピッケルを使わせてもらう。

シュナイダーは聞きしにまさる悪路で、驚きつつ下山。

途中で山頂に雲がかかってしまう。晴天のため水を飲む量が増えて水が足りなかった(1人1L)。

シュナイダー尾根を降りきる手前の笹の斜面は道が非常にわかりにくかった。プラブーツはとても疲れる。

沢に出ると日もとっぷりくれ、わかりにくい道をヘッドランプで照らしながらたどるという状態になってしまった。木の上のテープをやっと探し出しては沢を渡り、なんとか17時過ぎに車止めに着いた。

(茶房多種No.139記録・西内美)