広尾岳

(中広尾川尾根~主稜線往復)

○1996年3月28日~29日

○L大山吉岡(男2名)

○コースタイム

28日

05:40 帯広

07:15 林道入口が車止め

12:30 尾根取り付き

14:35 Co886m(C1)

29日

06:10 C1

07:30 広尾岳(P1231m)初登

08:50 国境稜線(Co1176m)

09:50 広尾岳(P1231m)2登

10:45 C1

12:20 尾根取り付き

14:55 車止め

大山君執念の広尾岳に出かける。取り付きの林道は入り口から除雪はされておらず約9キロをひたすら歩くことになる。

今回は市販のソリに荷物を載せて、それを引いて歩いた。

荷の重さがかからない分、体力的には楽であるが、時々ひつくり返ってしまうため普通に歩くより時間がかかる。特にこの季節のようにデブリがあると必ず転倒してしまう。厳冬期の新雪だとスキーのトレースにうまくはまり込むとのことだが、皆さん試してみて下さい。

さて、1日目はえらく天気がよくてサングラスをしていても眩しい。

取り付き尾根の500mほど手前でソリを捨てる。尾根にはブル道が途中までついているが物凄く急で、一部アイスバーンもあって緊張する。

樹林帯がそれほど密でないので、適当にジグを切って登るが、それでも2時間ほどで予定のCo886コルへ到着する。

広尾の街が見渡せる場所をテントサイトとする。陽にあたって疲れたか、その日は早めに就寝。

翌日、風がついているが快晴。スキーをはいて出かけるが、すぐに断念し、わかんに履き替える。

ポコポコと直上し、ぐんぐんと高度をかせぐ。

頂上直下で樹林帯も切れ、ピークは360度のパノラマである。楽古岳が鋭くそびえ、その向こうにビリカがかすんで見える。南は1000mを僅かに越える主稜が続くが、襟裳まですぐだというのに驚くほど山ひだが鋭い。さすがに日高である。なかなかいい頂きだ。

大山君、苦節4度目で踏んだ頂きである。そのせいか、喜びもひとしおである。

しばし景色を楽しんだのち、国境稜線を目指して下る。さらに南のCo1176mまで。

すっかり春の山で、風は冷たいが陽はさんさんと暖かい。時は春、日は朝。

再び広尾岳へ取って返して、名残を惜しみつつ下る。スキーには適さないが、あっという間に尾根取り付きまで下れる。

あとはひたすら林道を黙々と歩いて、いい加減嫌になった頃、車にたどり着いた。

標高は低く、なじみのない山だが、景色のよさでは一度は行ってもいい山である。

(茶房多種No.214記録・吉岡)