1991年1月17日、アメリカ大統領、ジョージ・H・W・ブッシュは、イギリス・フランスなどと共に「多国籍軍」を率いてイラクを攻撃、湾岸戦争が勃発しました。
ジョージ・H・W・ブッシュ大統領
この湾岸戦争に日本も参戦と戦費捻出を要請されました。
当時、ご存知の通りすでに日本軍は無く、1947年(昭和22年)に施行された日本国憲法第9条により軍事力を放棄した日本は、自衛隊と称した日本防衛の為にだけ活動する部隊しか持っていませんでした。
しかしアメリカをはじめ多国籍軍各国は、日本に参戦を要請してきたのです。
困った日本政府は
「我々は海外とは言え自衛隊を戦争に参加させる事はできません。
したがって、他国より多く軍資金を出します。」
と言って、多国籍軍へ135億$の大金を出資しました。
そして多国籍軍は、その資金を使い戦争に勝利します。
しかし多国籍軍各国はもとより、国連も日本に対し何一つ感謝しませんでした。
当然の事です。
あの時多国籍軍各国が必要としていたのは日本の軍資金や軍事力ではありません。
各国が求めていたのは、みんなと力を合わせて世界に貢献する行動力だったのです。
少なくとも大東亜戦争までは、軍事力を持たないアジア全域のために命を懸けて戦ったはずです。
そして世界はそれをしっかりと見ていたのです。
しかし今や日本は、お金さえ出せば自衛隊員(国民)を危険な場所へ出さなくてもよいと考える、情けない過保護な自己主義国家に成り下がってしまったのです。
戦後作られた、日本国憲法第9条により戦争に参加できないのは、この憲法を作ったアメリカのせいですよと言うのはもはや通用しません。
あの時、戦後初めての事とは言え世界の一員として自衛隊を派遣し第一線とは言わなくとも、多国籍軍に協力すべきだったのです。
その後日本は、皆さんの記憶に新しいイラクやソマリア沖への自衛隊派遣を試みました。
この事は各国の高い評価を受け、日本の世界貢献に対する意識を表す良い結果となりました。
これからの自衛隊は他国の軍隊と共に世界の困難に進んで協力する事が必要です。
なにも戦争をするためだけが軍隊ではありません。
特に日本の場合は、自衛隊と言う名前から解るように他国を攻める武器を持ち合わせない軍事組織です。
もはや世界は日本自衛隊の専守防衛を理解しており、日本が軍事的脅威になる事はないと考えています。
平和活動の為であれば例え税金を使い国家が自衛隊を海外へと動かしても、どこの国も文句は言いません。
むしろ、協力してほしいくらいであり、協力する事が当然の事なのです。
現代の日本は世界の災害や同盟国に対して自衛隊を活用し、世界に信頼を築く必要があります。
それによりどこよりも平和を愛する国家であるという事をアピールすると共に、日本人としてそれを誇りとし、世界各国と対等に渡りあえるようにする事を考える必要があります。