時筆の管理者

序章

 静寂。

無。

時をも焼く炎は、この試練から全てを奪った。

 そう。


「『静寂』」


 炎に奪われ消えた地は、

時をも凍らせる"静寂"に覆われる。

私の勝利への可能性は彼が奪うであろう。


 「『不可算の時斬り』」


 数える事ができないほど、

"平行世界"が破壊される。


 「『時間感電』」


 電流が流れる。

私は城門を使い、試練から逃れる。

彼は城門を通った。

ここは音が降る山。


 「『終わる風』」


 風は時空を運び、

私を未知へ誘う。

私は他の試練にたどり着く。

ここは"断片"。

"大地"のみが存在する。


 「『時空上の岩』」


 岩のように硬い運命は、

彼の意志通りに。


 「『未定義の塔』」


 硬さを持った時空は、

事象を記憶し、

彼の記憶の"層"で構成されている。

ここは"試練"ではない。

私は"試練"でしか、"権限"を持たない。

どうやら、ここで"城門"を開くのは"不可能"のようだ。

第Ⅰ話

 時筆の塔 第1層

多くの"記憶"から、

敵が構成される。

魔物だ。

 私は星筆を使って、

魔物を倒す。

時筆の塔。

 ここには、

幽六花の国に矛盾しない記憶が、

存在していた。

 時筆の塔。

ここは、

三角形の線が泳ぎ、

不可解の花が咲き、

 知らない"平行世界"の物質が存在していた。

私は階段を進み...

 時筆の塔 第2層。

そこは"月の管理者"の未来を記憶していた。

彼女は何度も過去に戻るようだ。

 そして、

"星筆の勇者"が彼女を、

ある平行世界に誘う。

 "星筆の勇者"いや、

今の時代の"星筆の守護者"。

そして過去の"ソルの筆"の守護者。

その彼の名は...

第Ⅱ話

 星筆の勇者 "ティエラ・タ・ニャタンモ"。

彼の"長い旅"を回想しよう。

 幽六花の時代。

魔界(闇のドメイン)によって"幽六花の国"は滅ぶ。


 「..."魔王"!」


 彼女 "オスクリダド"は、

魔界を滅ぼす事を決める。

 ベガの杼の時代。

そこには"織姫"が管理する、

"ベガの杼"が存在していた。

 オスクリダドはある目的から、

..."織姫"の記憶を奪った。

そして、織姫を勇者の元に誘う。

 オスクリダドは"ソルの筆の守護者"と"幽六花の生き残り"が存在する。

星 "-以心伝心-"に向かった。

彼女は計画を始める。

 "可食石"には時空を歪める力がある。

強い"妖力"を持った"可食石"。

"魔物"や"猛獣"は"妖力"の影響で"妖怪"となる。

 だが、

それ彼女の真の目的ではなかった、

彼女の真の目的は、"ソルの筆の守護者"を"月"へと誘う事。

 彼は"星 -以心伝心-"で"モンタニャ遺跡"の異常を見つける。

そこには"船"が存在していた

彼は疑いながら船に乗る。

 "ラルガ・ベアヘⅡ"、

それは結び目の名だ。

彼は"ベンティスカの城"にたどり着く。

しかし、モンタニャの北は海しかない。

 だがベンティスカ地方は南だ。

彼は城を進むと、"月"にたどり着いた。

オスクリダドは"織姫"に"ルナの筆"を渡す。

オスクリダドは"ソルの筆の守護者"から筆を奪う。

オスクリダドは私の権限を無視して"星筆"を作ろうとしていた。

 "妖術"で"自身の存在"を"代償"に...

彼女は自身の肉体が消滅してでも魔界を滅ぼしたかったのだ。

しかし、そこには記憶を奪われた"織姫"も来ていた。

"オスクリダド"は"織姫の記憶"と"自身の目的"を"織姫"に記憶させた。

"織姫"はそれを自身の目的と錯覚し、月の女王の計画に加わると見ていたが...

第Ⅲ話

 旋律の花には記憶が存在し、

その因子は記憶因子だ。

 織姫は拒んだ。

織姫は月の女王と戦う事を決めた。

彼女は"時"さえも"織る"事ができた。

彼女は"時空"が、

 時間の糸と空間の糸によって織られていると認識している。

彼女は13回もオスクリダドに敗れたのだ。

そして14回目。

ついに彼女はオスクリダドに勝った。

 "勇者"とその仲間。

"勇者"は"星筆の試練"に向かい、

代償を払わずに"星筆"を手に入れるようだ。

 本来、星筆を作るには妖術を使用する必要があるが、

ベガは織手の権能で、ティエラに王の継承武器である星筆を継承した。

私は彼が来る時間をメモした。

急がなきゃ。

 時筆の塔 最終層、


 「城門?」


 「罠?」


 城門を通ると。

そこは"星筆の試練"だった。

まもなく彼は来る。

私は"星筆の最終試練"の準備をした。

第Ⅳ話

 「"星筆の勇者" ティエラ・タ・ニャタンモ」


 「これから、"星筆の最終試練"を開始します」


 "星筆の勇者"いや"ソルの筆の守護者"。

彼は素早い。

光を超えるような速さで、

土の魔法と剣術で埋める。


 跳躍斬り!」


 彼は空中から攻撃を試みる。

私は結界を形成する。

 結界にはバリアとシールドが存在し、

バリアは受けるダメージを吸収し、

シールドは受けるダメージを軽減する。

 結界に接するという事象に発火し、

彼の近傍を無数の氷魔術で覆う。


 「真・回転斬り!」


魔術は斬られた。


 「極・火炎魔法!」


 私の周囲は熱に満たされている。


 「城門よ!開け!」


 不規則に城門を開く。


 「星筆の力を!」


 星筆は大量の雷魔術を設置する。

しかし、そこに雷魔術は無く

私がダメージを受けたという事実だけが残った。


 「合格です」


 「ところで君は?」


 「本来、星筆は私が認めた者のみが扱える」


 彼に星筆の使用を"許可"し、

彼は星筆を扱う権利を得る。

そして彼は正式に星筆の継承者となる。


 「それじゃあ、僕は戻ります!」


!?


 勇者は元居た場所に戻ると、

私の前に"時筆の管理者 リン"が存在していた。


 「魔界など放っておけばよい」


 「...」


 「魔界が魔術を管理し、私が時空を管理する」


 「それぞれが自分の役割を果たしているだけだ」


 「なぜ、お前たちはそれに干渉する」


 「魔界が言う管理とは破壊だ!」


 「ではお前は時空の規則へ干渉した」


 「だがそれも運命だろう...」


 「それぞれが"正義"の違いから、"混沌"が生まれる」


 「始まりは集落から」


 「そして国同士」


 「今度は宇宙(星海)規模の戦いだ」


 時筆の管理者は試練から去っていった。


 「"世界"とは何なのだ?」


 「なぜ私たちは争う定めなのか?」

第Ⅴ話

 城門が開かれた。

そこには波打つ箱と四角い花が存在していた。

 箱の中に海は閉じ込められ、

箱の中で花は咲く。

箱が作られた。


 「俺は"魔人"」


 「お前ら"賢者"を止めに来た」


 『波打つ箱』


 "重き力"、"重力"が私を『波打つ箱』へと誘う。


 『四角い花』


 歪んだ花が、私の生命力を奪う。


 「"協力者"?」


 「ああ、"魔人"は"魔界"の"協力者"だ」


 「お前たち"賢者"も同じだろう?」


 魔人は"異能力"を扱う。

"異能力"は"超能力"よりも強力だ。

そこに魔女が現れる。

 魔女はガラスのような"結界"を形成する。

結界は"箱"となり、箱の中で結界の花が咲く。

さらに時筆の管理者も戦闘に加入する

 私は城門から"星筆の試練"に逃げた。

しかし、そこには"鬼"が存在していた。

 "鬼"、それは人の"悪意"から生まれる者。

私は"希望"を信じて、"鬼"を消滅させた。

星筆は"デバイス"である。

各試練に存在している"サーバー"に"アクセス"できる。

私は"星筆の試練"を閉じた。