織姫の試練

序章

僕は店で織姫が織った布を見ていた。




すると"織姫"は現れ、




「ねえ、スオーノ」




「"織姫の試練"、始めるべきじゃない?」




「っえ、ああ、うん」




「そうだね...」






「あの"ベガの杼"のリーダーも」




「"試練"は受けたからね」




「今後も"形容詞の使い"は現れると思うし...」




「ああ!受けるよ!」





「本当に!」




すると彼女は城門を開いた。




「じゃあ行ってきてね!」




僕は城門に入った。












織姫の試練。




ここも1つの小さな世界であり、


国が存在する。




試練の条件は大抵、


全ての国の"ボス"を消滅させる事、


そして試練の目的は"クリア"。






「試練も"魔術"の1つだけど」




「本当に不思議な場所だよな」









僕は"機械"を見つける、




「"遭遇"か?」

第Ⅰ話

織姫の試練 1面




ここは"綜絖"が並ぶ。


そこに"機械"は存在していた。




僕は"杼"を"鍵盤"に変える。


"鍵盤"が形成する音は、


"機械"の近傍を旋律で満たした。




機械は空中への"城門"を開き、


機械は"魔術"の弾を撃つ。


どうやら機械は"魔力"で動いているようだ。




「"律動魔術 -十六分-"!」




僕の"律動"により、


機械の回避は制限される。


そして音が重なる時、


"和音"となり、機械は消滅した。




僕が綜絖が続く国を進むと、


"ボス"は存在した。




"ボス"は"魔物"であり、


"魔物"は突進してきた。


僕は和音の壁で突進を無効化する。


魔物は空中から攻撃を試みるが、


僕の旋律は、"城門"の"道"となる。


魔物は律動に覆われ、


僕の和音により消滅する。




織姫の試練 2面




ここは"音"が続く国だ、


音の記号は"楽譜"となり、


僕は音符の道を進む。




早速"ボス"と遭遇する。




ボスは"妖怪"だ、




"妖怪"は"妖術"を操る、


"妖怪"が持つ、"妖力"は"妖術"の"代償"を無視する。




妖術により空間は、吹雪に満たされる。


僕は"熱い"音を並べ、


熱さを持った"音"は吹雪を無効化する。


さらに僕は"深い"音を"定義"し、


"妖怪"は音に溺れる。




"魔力"を持った音の海に僕は、


潜り、妖怪は妖力で音を無効化しようとする。


しかし、僕は"濃い"色で、


つまり"属性"という"染料"で光を染めるように、


妖力は音に染まった。




妖怪の妖力が無効化されると、僕の和音により妖怪は消滅する。




次が最後の国だ。

第Ⅱ話

織姫の試練 3面




そこには氷の花の国と、


"竜"が存在していた。




氷の花は"炎"により消滅する、


"竜"が炎の"スキル"を使うと、


僕は"冷たい律動"に乗った。




"竜"は魔力を持った"スキル"を使い、


僕の"濃い音"は魔力を音に染める。




"竜"が空中に移動すると、


僕は音の橋を作る。




音は"硬さ"を持ち、


音が地形を作る。




"竜"が攻撃を試みるとき、


僕の近傍は旋律に満たされていた。




"竜"も六花も消滅した国。


そこには"織姫"が存在していた。




「おめでとう、スオーノ」




僕の視界には不思議な存在があった。




「これは?」




ベガは記憶の中の城を見ていた。




「それは"妖精"」




「あなたと共に戦ってくれる」




妖精?




「妖精? 妖怪じゃないのか?」




ベガが僕の方を向くと。




「...魔物は魔力が作る」




「妖怪は闇の妖力が作る」




「ならば妖精は光の妖力が作る」




妖力?




「なあ、妖力と魔力は何が違うんだ?」








「魔力は"向きを持った日の魔力"が"属性"となる」




「妖力は"向きを持った月の妖力"が"属性"となる」

第Ⅲ話

「ベガ、あれ!」




"織姫の試練"に"形容詞の使い"が現れる。




"形容詞の使い"は見たこともない"花"を操る。




「..."歪冪花"!」




深い音の海に花は沈む。




しかし、僕の近傍は"妖術世界"になった。







妖術世界






"形容詞の使い"は"互換性"を持った"妖術"と"魔術"を扱う。




「軽い"妖魔術 -炎-"」




軽い"妖魔術"は素早く空間を走る。




ベガは"魔術の布"を形成し、"妖魔術"は無効化される。




「...重い"妖魔術 -水-"」




重い"妖魔術"は"魔術の布"を消滅させる。




"形容詞の使い"の近傍に"魔法陣"が作られる。




"魔術"と"妖術"は"互換性"を持ち。




"クラス -魔物-"を"継承"した"妖魔"が作られる。








僕の旋律は魔力を織り、"魔術"となる。


旋律が満たす空間に妖魔は消滅した。




ベガと僕は空間を魔力を持った糸で満たし、


"形容詞の使い"の回避は制限される。




しかし"形容詞の使い"は城門を"合成"する。






僕の後ろに"形容詞の使い"が存在している。




僕は旋律の道を、つまり旋律を糸で結び、


旋律を城門とみなす。




「"城門合成"」




空間に糸が、


空間に旋律が、


空間に律動が、




音と糸は"形容詞の使い"の近傍を満たし、


僕の和音により"形容詞の使い"は消滅する。

第Ⅳ話

"織姫星"いや"天衣無縫 図書館 最上層"






"ベガの杼"のリーダーは、


"形容詞の使い"ともう1つの"魔王の使者"の拠点を見つけた事を明かした。




「もう1つの魔王の使者」




「...ああ」




「"魔力の管理者"」




魔力の管理者?




「最後の"魔王の使者"」









僕は知らない間に城門に覆われていた。












気付けば僕はどこかの山の、木で出来た橋の上にいた。


山には木が生えている、周りは緑の植物に覆われている。




僕が城門を開こうとしても、


織姫星に帰る事は出来なかった。







僕は魔術を回避する。




「お前は誰だ!」




「..."歪冪"の使者」




"歪冪の使者"は大量の魔術を空間に並べる。


"妖精"が現れ、"光の妖力"が"魔術"を消滅させる。




雨が降り、音が降る。




目の前には数えきれないほどの"歪冪の使者"が存在していた。




「どうして、僕は"城門"を開けない!」




「さあな」













僕と、歪冪な歪冪花を操る歪冪の使者との戦いは始まった。

第Ⅴ話

歪冪の使者は言う。


「ここは"未定義の試練"」




「"システム"や"公理"は機能しない」




システム?




「"時間"、"集合"、"演算"」




「全て"システム"によって作られている」




歪冪の使者は"歪冪"な数だ。




僕は山を走って森にたどり着く。










森は属性に染まっている。


森には見たことの無い植物が生えている。


ここはどこかの星の知らない国だろう。




この森の木は不思議だ、


紫の葉、緑の枝、黄色の幹、黒色の根。




僕は虹色の葉のカーテンを進むと、そこには"歪冪の使者"が存在していた。




「"城門"も"魔術"の"公理"の1つ」




「"魔術"を扱う者は"前提"に依存する」




歪冪の使者は魔術の"システム"を織った。




僕は偶然、図書館から持ってきていた、









"幽六花の国"の本を開く。




「...知らないようだな、その本の内容を」




僕の"魔術"の"システム"は例外を吐いた。




その"エラー"の内容は、"尖りを持った波"。




僕はその意味を理解する事は出来なかった。











"歪冪の使者"の"魔術"は僕を"未定義"で覆った。




「"魔王の使者"は滅びたが、我ら"歪冪の使者"はそうではない」




魔王...




「お前たちは何が目的なんだ?」
















「全ての世界を"魔術世界"に変える事さ」