凪の庭を見やる者

序章

 桜色の光が照らす回廊にて、

凪の民は、仮想世界の凪と獣の争いを傍観する。

凪の民はサイボーグである。

その肉体に終わりはなく、

仮に破壊されても、別の肉体に心を移し替える。


 永遠の肉体は、

その者の心を疲弊させた。

凪の星は色褪せた世界と呼ぶ者が存在する。

永遠に数式の演算のみが続き、

命の感触がしないと。


 人工惑星 カエルラには、

カエルラの花、つまり凪の花しか咲くことができない。


 「それで、凪には秘匿されたデータが存在すると」


 「...没データ」




 地球人、それは遥か遠方の星の民。

地球人が凪の星に来訪した。


 「これが無か」


 地球人は、この星の光景を無と呼んだ。

彼らはこの感触を無と呼ぶようだ。

第Ⅰ話

 凪の約束は凪の宣言でもある。

ビエントは凪の星と約束を結び、

凪のドメインをラルガ・ベアヘに創造した。

その時、獣に誓った言葉も存在した。

 だからこそ獣のドメインの者は、

凪が約束を破る事を恐れている。


 「ウィザード、ソーサラーをも超える"メイジ"の力」


 「それはまだ"この宇宙"では観測されていない」


 「だが、メイジをも超える力は存在する」


 「それは"マスター"、魔法を極めし者に与えられる最後の"最上位クラス"」


 「まず、メイジに覚醒するには奏者と織手の力を覚醒させ」


 「その上で過去に管理者となり、王の継承武器を持つ者のみがたどり着く世界」


 複合次元を歩み、

凪と獣の力を手にした、噩噩と歪冪。

異なる道を歩むことになったがそれでも、

かつての"旧友"なのだ。


 「星海を渡り、数多の固有の鍵を継承した」


 「しかし、そんな俺でもかなわぬ相手は確かに存在する」


 「凪の約束を以って、この宇宙を守る」


 「ああ」


 「獣の約束を以って、この宇宙の侵略者に勝利しよう」

第Ⅱ話

 マスター奥義である、

"凪の約束"は誓約であり、

あらゆる失効の効果を無効化させる。

凪の約束は履行であり、

詠唱には約1000年かかる、

凪の約束の発動条件は、"凪の夢"と"凪の幻"の同時発動である。


 同様に"獣の約束"は、

条件を満たした時発動する効果で、

失効不可能かつ、詠唱には約1000年を要する。

獣の約束の発動条件は、"獣の夢"と"獣の幻"の同時発動である。


 また奥義は、

"ウィザードの奥義"、"ソーサラーの奥義"、"メイジの奥義"、"織手の奥義"、"奏者の奥義"が存在し、

マスター奥義の失効はマスターのみが可能だ。


 織手の魔術師は、

クラスチェンジ不可能であり、


 奏者の魔術師は、

クラスチェンジ可能かつ、サブクラスを持つ。


 ただし、織手と奏者の魔法の発動原理は異なるため、

織手と奏者同時に入る事は出来ない。


 織手は唯一のユニーククラスであり、

固有魔法が使用できる場合が存在する。