凪の夢

序章

 これは噩噩が執筆せし物語。

"長い旅 -ラルガ・ベアヘ-"の前日譚である。


噩噩は執筆する、凪の国の"アカシックレコード"にて、

凪の国は獣の国と帝国に隣接する国だ。

"アカシックレコード"はその時空の"ライブラリ"に存在する全ての書が集う場所。

"ライブラリ"は時空に存在している星々の規則と物語を記す。


 ある閲覧者はこう言った。

「六花を束ねる書が欲しい」...と


 噩噩は三冊の書を執筆した。

この三冊の書の"コンパイル"に使用した物語は共通だ。


 「始まりに凪と獣があった」

 「獣は群舞し、群雨が六花を呼んだ」

 「そして獣は風を呼び、この地を去った」

 「風が凪を覆う時、人は本来の恐怖を忘却する」


 「風が去り、兎は止まり、"凪"が再び訪れる事を」

第Ⅰ話

 突如、皆の"解放"が解除される。

...旋律領域への意識の移動が行われた!


 「エラー...エラー..."ファントム(亡霊)"による"終焉転調"により、"凪の夢"が開始されました」


 (つまり、彼らの真の目的は"終焉転調"では無かった!?)

...なんだろう、息苦しさが

第Ⅱ話

 ...聞こえますか?

凪の夢を見やる子よ。


 私は噩噩。

この"書"の管理者です。

 (管理者!?)

意識が明滅する。

幽霊の意志により、この書は放棄されることになりました。


 「凪は全てを止める凪」


 「貴方にも凪の衣を羽織る権利があります」


 「凪の衣を羽織り、影域の者となり」


 「己の兎を探してください」

第Ⅲ話

 反作用の刻は...

未だ訪れず。


 「さてこの物語も後1頁」


 「この書は閉ざされ、新たな書が開かれます」


 影より人が現れる。


 「ほう、勝手なことをしているようだな」


 「...ふふ、凪の使者たる者が、風となるのですか?」


 「ああ!」


 「私たちは、オスクリダドの力を借りた」


 「彼女はこの場所を知っていた」

第Ⅳ話

「やれやれ、"私達"の力も低く見積もられた物です」


「それはこの俺であってもか?」


「"独立者"!」


「止めるんだ、"凪の幻"を!」


「ああ」


「これが俺たちの"ラルガ・ベアヘ"だ!」


「ソルの筆の執筆者、ティエラ・タ・ニャタンモ参る!」




「ふん」




(凪の衣を纏った人物たちが現れる)


「では貴女はこちら側へどうぞ」


「アヤメ」


「管理者幽字コード起動 "融合せよ"」


(その時、幽数字の管理者、平行世界のアヤメ、幽六花の守護者のアヤメは1つとなる)


(腐朽した旋律の花が展開される)




「凪の夢の始まりです」