星筆の管理者

前編

「ここは…」




「みんな!」




「おかしい…」




「どうしたの?」




「ティエラとヴェルデがいない…」




「それとあの超能力者達も」




離れ離れになってしまった。




「ここは?」









「不思議な街ね」





そこは物が浮かび、数式が表示される不思議な街だった。




「文字は一緒みたい」




「”不変の都”?」




「どこかな星かしら」




「いや時空が不安定になっている」




「コラージュの時空?」






「ニエべ、どうしたの?」





「ティエラがいない…」




「…」










“ティエラサイド”




「…」




「ここは?」






「俺は大きな時空の変異に飲まれ…て」





「なんだあの木?」





「めちゃくちゃ大きい!」




「世界樹的な?」





「ここにいるのは」




「ヴェルデ、スオーノ、星音、そして俺…」






「めっちゃ異世界じゃん」





「そういえば星音ってどこから来たんだ?」





「話すと長くなりそう」





「そうか…」





「それよりどうする?」




「ヴェルデと一緒にいるのも久しぶりだよな!」






「でも…ニエべがいない…」

後編

“ニエべサイド”



「不思議な場所ね」




「おいお前達何者だ」




「私たちは違う時空から来たわ」




「そうかお前達もか」




「近頃、魔物が現れて厄介だ」




「手伝ってくれるか?」




「ええ」




“ティエラサイド”




「そうか星音はその”隠し扉”ってヤツから来たのか」




「俺結構ピアノとか弾けるよ」




「へー!」




「隠し扉ってなんなんだ?」




「なんか運命的なヤツじゃね」




「事象の軸に接する”扉”…」




「それよりお金ないじゃん」




「言われてみれば?」




「でもここなんかあんまり技術とか発達してなさそう」




“木”にたどり着いた。




「何あれ妖精的な?」




「はい私は妖精です」




「あなたは別の時空から来たのですか?」




「まあ一応?」




「”歌の女神”があなた達に会いたいそうです」










“星筆の管理者サイド”




「まだまだ旅は続きそう」




「でも状況を整理しないと」




ニエべが答えた。




「でも手がかりがありませんよね?」




「私達は”焦点”について知っています」




「そうなの?」




「おそらくあの超能力者達が手がかりでしょう」




「時間を戻れば答えが得られるはずです」




「時間を戻る?」




「ここにたどり着くまでの歴史があるはず」




「実はアカシックレコードには全ての記憶が存在しています」




「ええそれは知っているわ」




「はい」




「ですのでアカシックレコードに行けばいいと思います」




「でも確か別の時空の記憶は見れないはず…」




「いえ、この時空はおそらくあの超能力者達がいた時空でしょう」




「!」




「あの焦点で衝突した時空か!」




「はい」




「ですのでアカシックレコードに記されたこの時空の運命」




「彼らの足取りが手がかりになるはずです」




「そしてそこには世界転調時の焦点も存在しているはず…」




「別の時空に行く方法は無いの?」





















「おそらく彼らは時空を越える能力を有しています」


ラルガ・ベアへⅣに続く