1 千手観音堂    彦部字千手堂

 

彦部の南端、花巻市新堀に境する、字千手堂にあり、千手観音の仏像を安置する堂で、東国三十三観音に列する。

当観音は、大同年間(806~809)、坂上田村麻呂が勅命をうけ東夷征伐のため下向の際、自作の千手観音像を常に甲鎧に蔵し、自らを護った像を安置したと伝えられる。

この観音堂は真宗大谷派正養寺受持ちで、その由緒に伝わるところは次のようである。

曰く伝え聞くところによれば、昔田村麻呂が悪鬼退治の遍歴の際にここに安置し、旧暦8月17日を祭日と定めたという。昔より俗別当内村茂吉家が堂守を受け持っていた。今でも同人の所有地であり堂守をしている。明治6年(1873)、同村の正養寺へ合併となったが、同13年(1880)9月7日、復旧の許可となったという。

堂宇二間四面、境内60坪

この仏像は地方民の信仰厚いところである。

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