71 開田記念碑  大巻字桜田


大巻地区の新田開田の記念碑。北上川の赤石渡船場跡に近い彦部第二揚水機場の前に建っている。

大巻地内北上川沿いの地四か小字にまたがる地区を田地とし食糧の増産に資せんと関係者地主相図り、昭和元年(1926)、開田の企画をたて、同2年(1927)、開田及び揚水施設を決定し、同3年(1928)いよいよ大巻耕地整理組合を創設し、同5年(1930)、地区内14町歩の畑を開田し、感慨水は電力ポンプで赤石渡船場付近にて北上川から揚水して工事を完成した。その総工費13,000余円を要した。今や美田と化し関係部落民の歓喜するところとなった、という。その施設の概要次の如くである。

   一 組合の名称 大巻耕地整理組合

   一 揚水は電力にて北上川より揚水しコンクリートの水路にて流下す

   一 開田面積 14町歩

 開田記念碑の全文は次の通りである。

 当組合地区ハ大巻西端字四ヵ地割ニ跨リ北上川左岸ニ沿フ細長ノ地ニシテ田地不足ノ為メ左ノ諸氏相謀リ昭和元年(1926)開田ノ企画ヲ樹立シ地区調査ニ着手率先シテ事ニ当りリ同2年開田及揚水場設置認可ヲ得同3年愈々大巻耕地整理組合ノ創立ヲ見ルニ至リ同時ニ起工同5年(1930)地区総地積拾四町歩灌漑水ハ電力ポンプヲ以テ北上川ニ求ム其ノ工費実213,000余円今ヤ美田ト化シ部落民ノ喜悦頗ル大ナリ、茲ニ其ノ事歴ヲ叙シ後世ニ伝フルモノナリ

    昭和15年(1940)5月     大巻耕地整理組合

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