【中国語学習】「アカチュウコラム」って何?
【中国語学習】「アカチュウコラム」って何?
中国語チュートリアルスタッフ
言語情報科学修士課程 李 思雨(リ シウ)(2022年11月20日)
皆さん、こんにちは!中国語チュートリアルスタッフの李思雨と申します。最近の秋晴れの天気は中国語で言うと、「秋高气爽(qiū gāo qì shuǎng)」がぴったりでしょう。皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
さて、中国語チュートリアルでは、今回より「アカチュウコラム」として、みなさんに中国語の魅力を伝え、興味を持っていただけるような学習記事を更新していくこととなりました。「アカチュウコラム」の「アカチュウ」とは、「アカデミック中国語」の略称です。みなさんは、中国語の論文を読むとき、「言葉遣いが教科書で勉強した日常会話と異なるので、やや難しい…」「フォーマルな場面では、自分の見解をどのように簡潔かつ分かりやすく伝えるのかわからない…」という疑問を抱いたことはありませんか。そんな疑問を解消するために「アカチュウコラム」は、アカデミックな場面で使う中国語を紹介していきます。みなさんの中国語学習に微力ながらも貢献できれば幸いです。また、フォーマルな場面での言葉遣いや、言葉の使い分け、面白い発音までも続けて紹介していきますので、ぜひ読んでみてください。
今回は、フォーマルな場面での挨拶について紹介します。学会発表やワークショップなどに参加する際に、人数の多いオーディエンスに対しても、意見交換に来た他の研究者に対しても、挨拶は不可欠な一環でしょう。挨拶を使いこなせると、その後の進行が非常にスムーズに進みます。では、以下の例を読んで、自分をその場に置いてみて、練習しましょう。(注:以下はすべてフィクションです。)
例1:王教授は劉教授と初対面です。
王教授:您好!
ニンハオ!
(こんにちは!)
刘教授:您好!
ニンハオ!
(こんにちは!)
王教授:我姓王,这是我的名片。请问您贵姓?
ウォシンワン、ヂェーシー ウォディ ミンペィェン。チンウェン ニングゥェイシン?
(王と申します。こちらは私の名刺です。ご苗字は何でしょうか?)
刘教授:(双手接过名片)谢谢,王教授您好。免贵姓刘。这是我的名片。请多指教。
シェシェ、ワンジャオショウ ニンハオ。
ミィェングゥェイ シンリュウ。ヂェーシー ウォディ ミンペィェン。チンドゥオヂージャオ。
((両手で名刺を受け取る)ありがとうございます。王先生どうもこんにちは。
名乗るほどの者ではないですが、劉です。こちらは私の名刺です。よろしくお願いいたします。)
王教授:(双手接过名片)刘教授您好。哪里哪里,以后还得请您多指教。
リュウジャオショウ ニンハオ。
ナーリーナーリー、イーホウ ハイデー チンニン ドゥオヂージャオ。
((両手で名刺を受け取る)劉先生どうもこんにちは。
いえいえ、こちらこそ今後はよろしくお願いいたします。)
例1のポイントは、まず、親しくない同僚や上司に対し、「你」を使わず、「您(nín)」を使うことです。また、中国語では、同僚や上司に対し、一般的に「你的名字是?」(お名前は?)を言わず、「您贵姓?」(ご苗字は?)と言って、相手の苗字を聞きます。回答としては、「我姓王」(王と申します)、あるいは「免贵姓王」(名乗るほどの者ではない、王と申します)というように言いましょう。
例2:王教授は発表を始めるところです。
王教授:各位老师,大家好。
我是来自东方大学的王红。今天很荣幸可以在这里进行演讲,请各位老师多多指教。
グェアウェイラオシー、ダージャハオ。
ウォシー ライズー ドンファンダーシュェ ディ ワンホン。
ジンテン ヘンロンシン クェァイー ザイヂェァリー ジンシン イェンジャァン、
チン グゥァウェイ ラオシー ドゥォドゥォヂージャオ。
(皆様、こんにちは。私は東方大学の王红と申します。本日はこちらで発表することができて光栄です。
皆様、どうぞよろしくお願いいたします。)
例2のポイントは、まず、オーディエンスを意識してちゃんと「各位老师,大家好。」を言うことです。その後、自分の所属や名前を言います。「今天很荣幸可以在这里进行演讲」(本日、こちらで発表することができて光栄です。)は必須ではないですが、加えたら謙虚な姿勢を示せますし、緊張を解消する効果もあるでしょう。
以上、今回の「アカチュウ」では、フォーマルな場面で使えそうな挨拶表現を紹介しました。短いものですが、今度皆さんのご発表でお使いいただけたら幸いです。
さらに読んでみよう:中国語の挨拶160 場面別の表現集と解説【発音付き】
次回以降の予定:
・「了」の使い方
・「的」「地」「得」は全部“de”と読む?
・中国語の語順はどれほど自由なのか?
・なぜ「美しいの花」?
・「汉语水平考试」(HSK。中国語検定)って何?
・中国語文献を引用する方法
・もし何か聞きたいこと、知りたいことがありましたら、ぜひいつでも教えてください!
それでは、また次回。