【イベントレポート】「迎春癸卯:春節交流会」開催レポート
【イベントレポート】「迎春癸卯:春節交流会」開催レポート
中国語チュートリアルスタッフ 言語情報科学修士課程
李 思雨(リ シウ)(2023年3月10日)
2023年2月10日に、中国語チュートリアル関連イベント「迎春癸卯:春節交流会」が開催されました。以下では、今回のイベントの概要や当日の様子について、ご報告いたします。中国における様々な地域出身のネイティブスピーカーによる知的共有がたっぷり記載されていますので、春節に興味をお持ちの方、中国語や中国文化に関心をお持ちの方は、ぜひご一読いただければと思います。
1、開催プログラム
プログラム(1)イベント概要と春節に関する知の共有
基本的な春節に関する事柄(歴史、習慣、文芸作品など)の解説
プログラム(2)さまざまな春節
食文化や過ごし方の地域色、伝統工芸品などのご紹介。ゲスト3名登壇!
プログラム(3)自由ディスカッション
プログラム(4)閉会
2、開催趣旨・概要
今年の1月21日は、旧正月の大晦日であり、その翌日は中国では「春節」と呼ばれます。旧正月は、中国だけではなく、アジアの多くの地域においても重要な期間ですので、その過ごし方や風習、文化、歴史について興味を持っている方は少なくないでしょう。また、春節の風習としては、家族や親戚と一緒に過すことが大切です。しかしながら、新型コロナウイルスがまだ完全に収束していない現状、国同士の間を移動することはまだそれほど容易とは言えないため、今回のイベントでは、留学生のみなさんを含め、学生同士が交友を深め、一緒に春節を祝うことができるようにすることを、目指しました。
「迎春癸卯:春節交流会」のイベントには4つのプログラムを設けました。はじめに、スタッフの李による、ご挨拶と趣旨説明、そして基本的な春節に関する事柄の解説を行いました。春節の歴史については、古代中国で年末年始に祖先や神様を祭祀していたことに遡れます。『書経』には舜が正月に臣下を率ひきいて天を祭祀したことが記されています。その正月の時期は、歴代王朝に発行する暦によってそれぞれ異なっていました。今の旧暦と比べると、初冬の十月を正月とした秦暦(チンリー)も、十一月を正月とした周暦(ヂョウリー)があり、真冬の十二月を正月とした殷暦(インリー)もあります。前漢の武帝が太初元年(紀元前一〇四年)に発行した『太初暦(タイチュリー)』は、初めて今の旧暦の正月と同様になりました。ちなみに、秦代から、正月の読み方も変わりました。もともと中国語では、「正月」の「正」は、「正確」の「正」と同じく、去声という第四声で読んでいましたが、紀元前二二一年に中国全土を統一して皇帝制度を建てた秦の始皇帝贏政(インヂォン)は、自分の名前「政」の発音を避けるために(中国語では「避讳(ビーフゥイ)」と言います。君主や尊者の実名の字を避けて直接に話したり、書いたりしないということです)、同音字である「正」を平声である第一声という読み方で規定しました。その後、避諱と無関係に、中国人は依然として習慣的に正月をいう場合に「正」を第一声で発音します(出典:「アジアの正月」2002)。現在は、グレゴリオ暦の1月1日が元旦に、旧暦の1月1日(正月初一)が春節として規定されています。
プログラム(1)春節に関する知の共有
プログラム(1)では一般的な風俗を紹介しました。春節の雰囲気は大晦日の前から徐々に醸成されていきます。例えば、伝統的には、旧暦12月8日は「腊八」(ラーバージェ:臘八節)であり、五穀豊穣(ごこくほうじょう)を祝い、春節の準備をする日です。また、北と南の地域で少し違いがありますが、12月24日ごろに行われる竈君(ツァオチュン:かまど神 )の送神から、正月行事が始まります。かまど神によって来年の一家の良い事・悪い事が決定されるのです。来年の円満を祈りながら送神を行い、その後、大掃除、正月料理の準備、門につける春聯 (シュンレン:門の両わきにつける対句)などの飾り付けを行います。
いよいよ除夕(チューシー:大晦日)となります。供物を捧げ、夜には一家がそろって年夜飯(ネンイェーファン)という年越の食事をゆっくりと楽しめます。定番料理は水餃子で、昔のお金に似ていることから「富」を象徴します。食事が終わったら子供が親戚や親友の家に大人たちに挨拶に行き、大人たちは子供たちに圧歳銭(ヤーソイチェン:お年玉)を与えます。
春節は一年の中で一番重要な祝日ですので、文芸作品に無数のインスピレーションを与えてきました。例えば、以下の『元日』という詩は、旧年と別れ、新年を迎える姿を謳歌しています。
《元日》(一部)
宋・王安石
千门万户曈曈日 千門万戸曈曈(とうとう)たる日
总把新桃换旧符 総(すべ)て新桃(しんたう)を把(と)りて旧符に換ふ
またこの『青玉案・元夕』という詩で、「消えそうな薄明かりのともし火のそばに、彼女がいたではないか」という文で、実は詩人が自分のことを「彼女」で例え、文武両道とも出世できないけれど、自分は高貴で型破りな男であるということを伝えています。
《青玉案・元夕》(一部)
宋・辛弃疾
众里寻他千百度, しかし彼女の姿はどこにもない
蓦然回首,那人却在, ふと振り向いてみたら、なんと明かりが疎らなところに
灯火阑珊处。 彼女がいたではないか。
時間の関係で、イベントではごく一部の作品しか紹介していませんが、詳しくは次回の中国語学習コラム記事に掲載する予定です。
プログラム(2)いろいろな春節
ここまでが「プログラム(1)春節に関する知の共有」の内容です。続く「プログラム(2)いろいろな春節」では、色々な地域の特色ある春節の過ごし方が紹介されました。そこでは、東京大学に在籍していらっしゃる、以下の中国出身の学生3名をゲストとしてご招待させていただきました。
邬梦茜さん:総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程
卜韵谌さん:工学系研究科建築学専攻博士課程
张玉沛さん:総合文化研究科言語情報科学専攻修士課程
登壇者3名には、ご自身のふるさとにおける春節の過し方、切り絵という伝統芸術、元宵(げんしょう)という食べ物をめぐった食文化など、独特で人間味豊かな文化風俗をご紹介いただきました。以下では、登壇者による報告と感想を掲載いたします!(※HP上公開の同意を得ました。)
邬梦茜(オ ムセン)さんより:
今回は、ゲストスタッフとして参加させていただきました。春節というテーマで、春節に関するさまざまな知識を共有しながら交流会が展開されました。まずは司会である李さんが春節に関する概況を説明した上で、歴史、習慣、文芸作品など多様な側面から春節の基本情報を紹介しました。次に三名のゲストスタッフがそれぞれに伝統行事、飲食文化と伝統工芸という三つの話題を取り上げ、それについて詳しく紹介しました。私は伝統工芸というトピックを担当し、中国民間芸術である剪紙(切り絵)についてお話ししました。
民間芸術は春節文化を視覚的に表現する手段でもあり、春節文化を理解するための重要な媒体でもあると思います。 例えば、中国では春節を迎えるときに剪紙を装飾として自宅に飾るのがその一つの例です。春節を迎えるための剪紙は新年の干支をモチーフにしたものが多いです。今年の干支は兎なので、可愛い兎ちゃんの柄が多く登場します。せっかくの機会なので、私は今年の春節を迎えるために作られた三つの剪紙作品を紹介いたしました。
1、『福到兎年』
国家級「上海剪紙」非物質文化遺産伝承人 奚小琴
2、『乾兎似錦』
上海市市級「海派剪紙」非物質文化遺産伝承人 李守白
3、『兎迎盛世』
上海市奉賢区区級「南橋撕紙」非物質文化遺産伝承人 何球紅
これらの三つの作品からは、剪紙が今日、単に窓を飾るだけの紙の工芸品ではなく、新しい時代に即した、新しい意味が与えられていることがわかります。それは、時代が急速に進む中で、変化している春節文化の一部分とも言えることであり、人々の取捨選択を経た結果でもあると言えると思います。人々が自分や家族の好みによって春節の過ごし方を選んで春節を迎える、つまり自分なりに春節の祝い方を再構築している、ということがますます顕著になっています。
その後、ブレイクアウトセッションに分かれ、登壇者・参加者の皆さんともに、自分が関心のある話題について議論しました。中国の剪紙から日本の折り紙まで、中国の伝統文化だけではなく、日本人のお正月文化、例えば年男、年女など色々話し合いました。中国の方も中国文化に興味のある日本人の方も、この交流会にすんなりと溶け込み、楽しくおしゃべりをすることができたと思います。それぞれの慣習を共有しながら、一緒に楽しむことで、異文化や互いへの理解を深めることができ、とても有意義な時間でした。
卜韵谌(ブ ユインチェン)さん:
この度、春節交流会を参加する機会をいただき、ありがとうございました。
今回の交流会で、私は故郷揚州の元宵節(ユエンシャオジェー)を紹介しました。具体的には、その由来、提灯会、食べ物、そして灯謎解きについてです。
まず、元宵節の名前について、「元」は「始まり、最初」、「宵」は「夜」 を意味します。正月十五日は新年最初の満月なので、「元宵節」と命名されました。起源については2つの説があります。第一に前漢文帝の時代に呂氏の乱が平定された日を記念して設立された説、第二に道教に影響され、天官を祭祀する日であり、雰囲気を創出し、邪気を払うために提灯を作るという説があります。唐の時代中期以降、元宵節は民衆的な盛大なランタン祭り(提灯会)として発展してきました(出典:wikipedia-元宵節)
提灯会は正月13日に始まり、正月18日に終わります。提灯には、彩灯(ツァィドン)と玩灯(ワンドン)という2つのタイプがあります。また、1920年の元宵節に、私の故郷である揚州で生まれた著名な作家汪曾祺氏は『七十書懐』(1970年)という作品に、元宵節に関する記憶を次のように書いています。「その日は必ず下に四輪のついた大きなウサギのランタンを作り、夕方になると中にキャンドルを入れた手作りのウサギのランタンを持って家の廊下を走り回り、時には知り合いのお店にも持っていって、遊びに行ってきました。」 次に、食べ物について、「元宵(ユエンシャオ)」と「湯圓(タンユエン)」の違いを紹介しました。華北地域では「元宵」(中が詰まっているもち米団子)を食べるのに対し、華南地域では「湯圓」(餡のあるもち米団子)を食べます。また、揚州における「上灯圓子落灯麺」の風俗も話しました。揚州では、正月十三日は「上灯」の日であり、圓子(湯圓)を食べることは「満月、円満」 の象徴です。正月十八日は「落灯」の日で、麺を食べることで、麺を食べるように長い人生を順調に送れるよう祈るということです。(出典:「俗尚扬州(十三)元宵」作者:曹永森 扬州档案方志)
最後は灯謎解きについて皆さんと一緒に考えました。「徒有八尺围,腹無一寸腸。 面皮如許厚,受打未詎央。」 (出典:「题延陵县孙抱鼓诗」南北朝 高爽)
以上の発表を通して、故郷での春節の風景を振り返ることができ、故郷で春節を過ごしたような気持ちになって、心が温かくなりました。
また、上海の紙切りや山東の麺など他の方の故郷の春節の様子、及び関東や関西のお正月の習慣についても聞かせていただきました。現地の人々の色彩豊かな生活様式を知ることができました。
みなさんと交流ができ、各地の新年をこうして追体験することができ、とても楽しかったです。
张玉沛(チョウ ギョクハイ)さん:
今回はゲストスタッフとして交流会に参加させていただきました。ご招待いただき、誠にありがとうございます。
「春節」というテーマで、自分は主に出身地における春節の飲食文化(地域差などがある可能性がある)についてお話ししました。
自分は中国北方出身で、中国北方では春節を祝う際、水餃子を食べるという食伝統があります。餃子は春節に欠かせない存在、縁起の良いものとされており、その理由には餃子は中国語で“交子”の発音に似ており、旧年と新年とが交わるという説、餃子は形が昔の貨幣である“元宝”に似ているという説など様々な説があります。大晦日の日、家族団欒で餃子を作ること、いわゆる餃子作りも春節の伝統です。うちでは餃子作りの時、そのうちの2〜3個の餃子の餡に飴、なつめを入れるという習慣もあります。おみくじ餃子に当たった人は幸運に恵まれると言われています。
また、大晦日の夕食に不可欠なものとしては魚が挙げられます。魚は中国語で“余”の発音となっており、“年年有鱼”も“年年有余”、すなわち「毎年ゆとりがありますように」の読みをとっているのです。
うちでは餃子、魚のみならず、長寿麺と年糕を食べる習慣もあります。長寿麺は長寿を祈る縁起の良いものです。年糕は中国語で発音が“年高”となっており、「年々仕事や生活が向上しますように」という願いを含意しています。
以上はイベントでご紹介した内容のまとめとなります。
その後のグループディスカッションでは十二支(今年が「うさぎの年」となります)、中国における“本命年”、日本における年男、年女などについて色々話し合いました。色々交流することができ、非常に有意義な時間でした。
プログラム(3)自由ディスカッション
続いて「プログラム(3)」では、25分の自由ディスカッションの時間を設けました。ディスカッションは、グループに分かれ、ここまでのお話を巡って、感想や考えをグループメンバーと共有し、今年の春節の感想、春節に対するイメージ、日本のお正月との共通点・相違点、ご自身の生まれ年と干支などについて話しました。各グループともに大変盛り上がったようです。
プログラム(4)閉会
最後に、「プログラム(4)閉会」では、グループごとに、話した内容を一緒に振り返り、中国語チュートリアルのご紹介と閉会挨拶を行い、和やかな雰囲気で今回のイベントを終了しました。
3、アンケート結果報告
イベントの最後に、参加者全員に参加者アンケートにご回答いただきました。ありがとうございました!ここでは、アンケートの結果をご報告いたします。(※アンケートでいただいた意見・感想を、個人情報を伏せたうえでHP等で公開の同意を得ました。)
まず、参加者の身分は、博士課程在籍80%、修士課程在籍20%という分布でした。
「今回のイベントはいかがでしたか?」という質問に対しては、全員が「楽しむことができた。」と答えています(他の2つの選択肢は「普通」と「残念だった」です)。
次に、「今回のイベントに改善の余地があるとすれば、それはどのような点ですか?」という質問について、「とても楽しい時間を過ごしました。ありがとうございました。」、「ありません。春節の雰囲気を共有できる、とても良い会でした。」という回答をいただきました。続く「その他の中国語チュートリアルに関するご提案」について、「食べ物の話で盛り上がったので、そういうテーマの会があってもいいかもしれないです!」という提案をいただきました。全体的には、今回のイベントに対し、参加者の満足度は高いように思われ、テーマに関しては新たな方向性が提案され、今後の中国語チュートリアル関連イベントに明るい展望が感じられました。
张玉沛(チョウ ギョクハイ)さん:
今回はゲストスタッフとして交流会に参加させていただきました。ご招待いただき、誠にありがとうございます。
「春節」というテーマで、自分は主に出身地における春節の飲食文化(地域差などがある可能性がある)についてお話ししました。
自分は中国北方出身で、中国北方では春節を祝う際、水餃子を食べるという食伝統があります。餃子は春節に欠かせない存在、縁起の良いものとされており、その理由には餃子は中国語で“交子”の発音に似ており、旧年と新年とが交わるという説、餃子は形が昔の貨幣である“元宝”に似ているという説など様々な説があります。大晦日の日、家族団欒で餃子を作ること、いわゆる餃子作りも春節の伝統です。うちでは餃子作りの時、そのうちの2〜3個の餃子の餡に飴、なつめを入れるという習慣もあります。おみくじ餃子に当たった人は幸運に恵まれると言われています。
また、大晦日の夕食に不可欠なものとしては魚が挙げられます。魚は中国語で“余”の発音となっており、“年年有鱼”も“年年有余”、すなわち「毎年ゆとりがありますように」の読みをとっているのです。
うちでは餃子、魚のみならず、長寿麺と年糕を食べる習慣もあります。長寿麺は長寿を祈る縁起の良いものです。年糕は中国語で発音が“年高”となっており、「年々仕事や生活が向上しますように」という願いを含意しています。
以上はイベントでご紹介した内容のまとめとなります。
その後のグループディスカッションでは十二支(今年が「うさぎの年」となります)、中国における“本命年”、日本における年男、年女などについて色々話し合いました。色々交流することができ、非常に有意義な時間でした。
プログラム(3)自由ディスカッション
続いて「プログラム(3)」では、25分の自由ディスカッションの時間を設けました。ディスカッションは、グループに分かれ、ここまでのお話を巡って、感想や考えをグループメンバーと共有し、今年の春節の感想、春節に対するイメージ、日本のお正月との共通点・相違点、ご自身の生まれ年と干支などについて話しました。各グループともに大変盛り上がったようです。
プログラム(4)閉会
最後に、「プログラム(4)閉会」では、グループごとに、話した内容を一緒に振り返り、中国語チュートリアルのご紹介と閉会挨拶を行い、和やかな雰囲気で今回のイベントを終了しました。
3、アンケート結果報告
イベントの最後に、参加者全員に参加者アンケートにご回答いただきました。ありがとうございました!ここでは、アンケートの結果をご報告いたします。(※アンケートでいただいた意見・感想を、個人情報を伏せたうえでHP等で公開の同意を得ました。)
まず、参加者の身分は、博士課程在籍80%、修士課程在籍20%という分布でした。
「今回のイベントはいかがでしたか?」という質問に対しては、全員が「楽しむことができた。」と答えています(他の2つの選択肢は「普通」と「残念だった」です)。
次に、「今回のイベントに改善の余地があるとすれば、それはどのような点ですか?」という質問について、「とても楽しい時間を過ごしました。ありがとうございました。」、「ありません。春節の雰囲気を共有できる、とても良い会でした。」という回答をいただきました。続く「その他の中国語チュートリアルに関するご提案」について、「食べ物の話で盛り上がったので、そういうテーマの会があってもいいかもしれないです!」という提案をいただきました。全体的には、今回のイベントに対し、参加者の満足度は高いように思われ、テーマに関しては新たな方向性が提案され、今後の中国語チュートリアル関連イベントに明るい展望が感じられました。
4、スタッフ所感
今回のイベントを企画・運営するスタッフとして、まず、資料探しの過程で中国の春節文化に対する新たな認識を得ることができました。春節は毎年恒例のものであって、年々歳々繰り返してきた習慣であるのように思っていましたが、それだけではなく、春節には人々のライフスタイルや価値観が表れるのではないかとと考えるようになりました。というのも、昔の文芸作品における来年を迎える姿や自分の抱負の提示であれ、切り絵などの風俗の発展・再構築であれ、人々の未来に対する思考や認識を寄託するもののように見えるからです。毎年春節があるからこそ、定期的に自分のライフスタイルや人生を改めて振り返り、展望していく機会となっているのではないでしょうか。
また、今回はゲストを呼ぶことで、私自身も知らなかった、色々な春節の地域色が紹介されたことで、春節を均一なものとして捉えるのではなく、その多様性に着目し、より包括的にに春節を考えることができました。
運営面については、今回、ゲストを含め、様々な専攻の学生にご参加いただくことができ、春節をめぐって多様な視点からディスカッションし、他専攻の学生と出会い、お互いの理解を深めることができました。また、中国の民俗習慣だけでなく、日本の伝統文化についても話し合い、異文化交流の場になりました。今後は、引き続き参加者の興味を探り、意義あるイベントを開催していきたいと思います。
いつも中国語チュートリアルをサポートしていただいている「オンキャンパスジョブを活用した修学支援事業:アカデミックサポート・センター」に感謝申し上げます。また、イベントの内容や運営にご助言くださった、言語情報科学専攻博士課程安藤史帆さんにお礼申し上げます。
引き続き、中国語チュートリアルがよりよいサポートになるように頑張ってまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします!
5、参考文献
『アジア遊学』第46号「アジアの正月」特集掲載、2002年12月15日発行。