大変よい内容でしたが配信では主にボリューム面で扱いきれなかったため、HPを開設して広くご覧いただくこととしました。
今後も架空鉄道ネタなどはこちらにも格納していくつもりです(北急電鉄)
・2023年6月14日追記
はてさて前々回くらいに「旧形国電が闊歩する私鉄」というパワーワードが出てきたかと思いますが、今回はその架空私鉄について紹介していきたいと思います。
(今回文字での説明が多くなりますが悪しからず)
東麦(とうばく)電鉄、略して東鉄(トウテツ)です。
(鉄道省東京鉄道管理局ではありません)
軌間…1067mm
電化方式…直流1500V(全線)
保安装置…ATS-S(一部ATS-B)
業種…鉄道運輸業、自動車運輸業、不動産業、小売店経営、宿泊施設経営、テーマパーク経営他
まずは路線図の紹介になります。
読みにくい駅名もあるでしょうからここでいくつか紹介しときます。
新笠子→しんかさじ(カサゴ×)
丁瓶→ちょべ
刈田天神→かったてんじん(かりた×)
兎畑→とばたけ(うばた、とばた×)
澤渡→さわど(さわたり×)
陽斗坂→はるとざか
空賀弥→くがや
豊水彩園→とみずさいえん(とよみず×)
種別については主に阪急・小田急・東武辺りから拝借。各停から快速急行までは追加料金なしで乗れます。旧形国電ながらちゃんと通勤ライナーみたいな種別も存在する。敢えて「特急」を名乗らないのは税金対策の為とも言われている。(特急券ではなく、着席整理券という名で売られている)
各停…全線通しで運転されるものはごく僅か(平日のみ運転)。多くは東鉄燕黒を出てから刈田天神、南一番関で折り返す。また線路容量の関係で凧屋線、空港線の各停はそれぞれ新笠子、刈田天神で折り返し、本線には入らない(車庫への回送は除く)
準急…最も路線による性格が大きく出る種別。
本線では南一番関以南の各停の役割も兼ねるが、南一番関駅にて急行に種別変更する列車も存在する。
凧屋線では優等種別の主力で各停と接続を取る。本線経由で東鉄燕黒駅に直通していて1時間に概ね2~3本が走る。
空港線ではより速い種別が幅を利かせていて一日3往復しかない。
急行…各停を除けば唯一全路線で運転される。江波線の運用は原則本線からの直通運用で、麦沢行の4~6両と江波線行の2両を江波堤駅で分割併合している。本線と空港線では概ね毎時2~3本運転され、早朝・深夜には東宝田、江波堤、青田本町を始発・終着とする区間運用もある。使用車両は3扉クロスシートの51系と4扉ロングシートの72系の両方が用いられ、51系2連+72系4連(6連)のような混成も見られる(利用者泣かせと言われる)
快速急行…追加料金不要の種別では最も速い。主に3扉クロスシート車を使用し日中に本線で毎時2本通し運転、空港線で毎時1本が空賀弥折り返しで運行される。なお例外的な運用として車両回送も兼ねて早朝に1本、終点の国際空港まで乗り入れる。また本線の沿線で採れた果実や野菜の輸送の一環でクハユニ込の荷物編成を併結することもある。またこいつは寄る畑によって種別変更もする。
東鉄ライナー…本線のみの運行で朝夕限定。主に快速急行のスジを利用する。必ず51系クロスシート車が充てられ、着席整理券が必要。国鉄のライナー(客レ・電車)とは遠近分離で棲み分けている。なお3扉車は中央扉は締切となる。
空港快速…空港線限定の最速列車。東鉄燕黒~刈田天神間は本線に直通する。全席指定で着席整理券が必要。編成も流電4連固定で毎時1本しか走らない。
黒線の国鉄の本線、緑線の新幹線に対して東鉄は完全な地域密着型の路線といえる。線形も比較的まっすぐな国鉄に対し曲線が多く、また駅間が短いため高速走行にはあまり向いていない。全体的に東側に寄っているのは住民の誘致によるもの。遠回りになる為走行距離は国鉄と比べ15キロ程長くなっており、快速急行でも終点の麦沢までは1時間を要していて国鉄の快速列車(所要時間40分)にボロ負けしている。
……と、ここでカンの鋭い方は不自然な線形に気付くでしょう。空港線の東鉄小宮山以西は例外的にほぼ一直線になっていることに。これは元国鉄の貨物線だった線路を買い取ったことに由来する。
元々空港まで飛行機の燃料を輸送する為に敷かれた線路。全部築堤ないし高架線で踏切もなくまっすぐ、貨物列車にとってこの上ない条件だった。
だが空港側が製油所と提携してパイプラインを引いたせいで実働5年足らずで御役御免となった貨物線。解体しようにも金がかかるため、国鉄は東鉄にこの貨物線を引き渡すこととなった。勿論双方合意の上だ。東鉄側は当時東鉄小宮山止まりだった空港線を延伸する為の建設費を削減でき、国鉄側は厄介者を安く処分できたという訳である。その後空港の地下へ乗り入れる線路だけ新設し、既存の線路には駅を設置して開業したのが空港線だ。
私鉄には珍しい一直線の線形から空港快速はガンガン飛ばせるし、踏切もないため事故リスクも低く遅れも出にくい。
・使用車両・
通勤車と優等車で大きく様相が異なる。
通勤車は72系に統一されている。しかし番台区分や改造工事で台車と車体の組み合わせが変わった車両も多く、必ずしも機器類や外見は一致しない。原形車と全金車の混成も多い。
特にクモハ73についてはパンタグラフ側を北向き(国鉄でいう偶数向き)に統一した為、車番に関わらず抵抗器や遮断器等の電気系統は前面から見て左側に移されている。2連・4連・6連が存在する。
クハ79-クモハ73(E1~E27)
※組成に大差はないのでE16以降も連番で付番
クハ79-モハ72-サハ78-クモハ73(D1~D8)
※ダイヤ改正で4連22本を11組の6連+2連に組成変更した為削減
クハ79-モハ72-モハ72-サハ78-モハ72-クハ79
(C1~C3)
※3編成とも割と濃ゆい編成であり、詳しくは後述
クハ79-モハ72-モハ72-サハ78-サハ78-クモハ73
(C4~C9、C21~C31)
※元からのクモハ込6連と区別するために組成変更分はC20番台が与えられた
駅での増解結の様子。最大8連で運行されるが、凧屋線の末端区間と空港線は側線有効長の関係でそれぞれ最大2連、6連での運行となっている。
・C1編成
様々な変遷を辿った末、全金車と原形車が入り混じった編成。
元々は現在のD編成と同じ4両編成だったが、6連化の際に全金モハ72の納入が1両だけ間に合わず、クモハ73から運転台を撤去しただけの異端モハ72が繋がれていることで有名。当然ながら元運転台側には貫通扉はなく、その関係で非常時に避難しやすいよう異端モハ72は編成中央付近に組成される。旧型国電の特性で動力が1両ずつ独立している為全般検査の度に1両だけの全金モハ72が移動していて屋根の高さが各車両ごとに異なる、歪な凸凹編成がマニアの間では有名。
・C2編成
地元の鉄道マニアから「東鉄最凶変態編成」と呼ばれる。3編成しかいない両端クハというだけでも珍しいのだが、この編成はクハ79の未更新初期車が含まれていたり、各種試験の名残の機器類がついたままになっている。これだけでも十分濃ゆい編成であるが、編成として事故歴もあり、当該事故で廃車となった片方のクハ79がHゴム窓の更新車と差し替えられた経緯がある。
C2編成の全車両。床下機器の整備の便から1両のモハ72が方転しているのも特徴。北向き先頭車(ケース内一番上)はもともと下のような初期未更新クハだったが、踏切で脱輪したダンプカーと衝突し大破、C4編成の組成変更の際に捻出された更新済原形クハ79に差し替えられた。
空港快速限定で運用される。ギヤ比が高速寄りの為、運転曲線が他形式と異なっており70km/h前後が全界磁定格速度となっている。空港線での利用客に対応すべく、ロングシート部は大型荷物置き場に変更されている。便所は全てクモハ寄りになるよう改造された。
またサロハ75は元々二等車だったサロ75を3扉化して普通車サハ75に格下げ、その後半分を二等車として復活させた異端車である。その他クモハ52も001と002は狭窓、003~006は広窓という違いはあれど塗装はクリーム4号+ぶどう色1号という塗装は同じ。最近同じ空港乗り入れ路線の総武線・成田線とのタイアップで狭窓編成がスカ色に塗り替えられた。
本線で行われた試運転。流電同士の併結運用はこれ一度きりだった。
投稿の方で会社名が「東麦電鉄」で路線図上は「東山電鉄」となってた件ですが、2/20のダイヤ改正と併せて社名変更を実施したせいです。正式には「東麦電鉄」となりますのでご了承ください。
主に東鉄ライナー・快速急行・急行等の速達列車に投入される。内装についてはロングシート部がないことを除けばほぼ原形まんまで3ドアクロスシートの構成も変わらない。ライナー運用の際は中央の扉は締め切りとなり、付近の背もたれから(E4系紛いの)ジャンプシートを引っ張り出して座る。72系と異なり前面貫通路があるおかげで増解結時の編成の自由度が高い。72系との異系列併結運用も存在する。
主に東鉄ではクモハ51・クモハ54・クハ68・クハユニ56の4形式が在籍している。クモハ54についてはクモハ51の電動機出力を上げただけなので車番以外での外見はほぼ同じ。とはいえクモハ54の在籍数は6両しかなく、クハユニ56と組む2両、52系の代走用の2両(サハと組む)以外は予備車扱い。
(代走編成)
クモハ54-サハ48-サロハ75-クモハ54
荷物編成(F1~F2)
付属編成(B1~B15)
基本編成(A11~A23)
以上がいただいた内容です。しかしアツい…素晴らしい熱量!!これこそ架空鉄道の楽しみですねえ。旧国天国の私鉄ってのが良い。それに流電が空港快速になってるなんてステキじゃないですか。インバウンドのお客さんの目に映る急行はきっと素晴らしくノスタルジックなんだと思います。こういう空想が出来るのが自由形架空鉄道ですね。投稿ありがとうございました。ぐっじょぶ!!