皆さんご存じ「トワイライトエクスプレス(初代)」がJR西日本さんの実在計画以前に「最後で最高のブルートレイン」
トワイライトエクスプレス(客車)と同じ区間をほぼ同じダイヤで運転します。
古い昭和のホテル風味。
サロンカーに一歩足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのが、この重厚なラウンジプレートです。深い紺色を基調にした背景には、穏やかな波紋をかたどった銀色の装飾が浮かび上がり、夜の海にたゆたう光を思わせます。中央には端正な明朝体で「日本海」の二文字が刻まれ、列車の名を静かに、しかし力強く主張しています。
外周は落ち着いた金色で縁取られ、角には唐草を思わせる装飾を添え、まるで一流ホテルのロビーに掲げられる紋章のような格式を漂わせています。下部にあしらわれた波模様は、夜行特急の旅路に寄り添う日本海の姿そのものを象徴しており、窓外に広がる車窓風景と呼応するように煌めきます。
このプレートは単なる飾りではなく、旅人を迎えるための「象徴」です。深夜の静寂の中でも、早朝の光を浴びるときも、そこに刻まれた「日本海」の二文字は、列車が紡いできた歴史と、乗客一人ひとりの特別な時間を映し出します。
― 国鉄が誇る北のロイヤルロード ―
昭和37年(1962年)に運転を開始した特急「日本海」は、大阪と青森を結ぶ長距離夜行列車として北陸・日本海縦貫ルートの大動脈を担い、多くの旅人に親しまれてきました。
やがて昭和60年代、高速道路網や航空機との競合が進むなか、国鉄は夜行列車の新たな役割を模索しました。その答えが、ブルートレインの伝統を継承しつつ、豪華寝台特急として再生した「デラックス日本海」です。
本列車は24系寝台車をベースに、伝統の青い車体に格式ある金帯をまとい、往年の栄光を現代に蘇らせました。
編成はA寝台個室とB寝台開放をバランスよく配置し、加えて食堂車やサロンカーを組み込むことで、旅の楽しさを一層引き立てています。
夜を徹して北の大地を駆け抜ける姿は、まさに国鉄の威信を象徴するものです。
全車冷房完備・改良型24系寝台車による快適な旅。
A寝台個室:プライバシーを重視した格調ある空間。
B寝台開放:お求めやすい料金で、広い客層に対応。
食堂車:本格的な和洋料理を用意し、北陸の海の幸も提供。
サロンカー:青い車体にふさわしい落ち着いた内装で、旅人同士の語らいの場に。
「デラックス日本海」は、分割民営化を経ずに国鉄が一体で存続した世界において誕生した“もうひとつの豪華夜行”。
青と金の車体は、伝統と格式を表すと同時に、未来へ続く国鉄の誇りを象徴しています。
大阪から青森まで、日本海沿線を駆け抜けるその姿は、今も旅人の記憶に鮮烈な印象を残しています。
昭和37年(1962) 特急「日本海」運転開始。
昭和50年代 「日本海」、ブルートレインとして長大編成で人気を博す。
昭和63年(1988) 夜行需要減退のなか、国鉄は高級化を推進。「デラックス日本海」誕生。
平成以降 北陸・日本海ルートを代表する豪華寝台として定期運行。
「伝統のブルーに、黄金の栄光を」
「北の大動脈に、新たな格式を」
「豪華寝台特急 デラックス日本海」