先頭車にジャグジー・プールを装備しました。
最前部にジャグジーを設置します。260km/hオーバーの速度で迫る風景を見ながらジャグジーを楽しむ。これまでに全くなかった旅の楽しみです。
ただ豪華な列車ではない、というコンセプトは「あまつかぜ」を継承します。
光でも爽やかさを演出します。
一階部分に温水の循環処理装置を搭載します。
2階はレンタルレイアウトと工作ブース。1階は工作ブースを配置します。工作ブースは工作だけでなくリモートワークのビジネスワークブースとしても使用可能です。
レンタルレイアウトは壁側に作り付けで、模型の運転を楽しむには真ん中の階段から入ります。260km/hの車窓が模型列車の借景となる演出です。
高速Wi-Fi接続や100vコンセント、作業灯などを提供。リモートワークにも適しています。ホビー工作用には強制排気付きのスプレーブースも装備。ホビーにもビジネスにも便利に使えます。
ビジネスにはノートPC、ホビーには工具セットの貸出も出来るようになっています。
2階は会議スペースをもつリビング、1階はトイレとバスルームにプライベートリビング・ダブルベッド・2段ベッドを備えます。
定員4名ですがニーズによってはさらに収容可能。
要人の公務での移動にも使用可能な装備を備えます。
マントルピースを備えたビジネスリビング。人数多めの会議も可能です。
また応接セットも備えます。
1階にはダブルベッド・2段ベッド・リビングセットにライティングデスクを備えます。
寝室だけでなく書斎として使うことが可能です。
また食事のルームサービスをこの部屋で楽しむことも可能です。
専用のバスルームとトイレ、化粧台を備えます。化粧台には三面鏡を装備。
バスルームにはヒノキの浴槽をそなえ、ゆったりとした入浴を可能にしています。
1階と2階でビジネスとプライベートの空間を分けています。
2段ベッドとリビングセットを備えます。
車両の全幅を使って海側山側双方の展望を可能です。
ダブルベッドと洗面台を装備。階段で2階リビングと結ばれます。
平屋部分の個室、2段ベッド2つにリビングセット、洗面台を備えます。
バリアフリーとなっていて車椅子での利用も可能です。
ダブルデッカーのサイズを贅沢に使ったラウンジです。
スカイラウンジへの階段は螺旋階段を採用。
ダブルデッカー断面の車体の大空間を目一杯使います。
グランドピアノを2階部分に装備します。
余裕のスペースと展望を誇ります。
和洋中の多彩な食事を提供します。
各テーブルにはテーブルランプを備えます。
各種セレモニーや立食パーティ、結婚式などにつかえるイベントスペースのフラットフロアを備えます。
前頭部までフラットフロアです。椅子を置いてテラス席としても使えます。
1階はバーになっていて夜通し多種のお酒や飲み物、軽食を楽しむことができます。
新幹線H8系電車は北急電鉄が所有・運行する周遊寝台新幹線である。
全車新幹線の車両限界を目一杯に使った大型車両で、「明けてほしくないほど楽しい夜」を示す古語「あたらよ」の愛称が与えられる架空列車である。
北急電鉄は在来線周遊列車を90年代から模型列車として運転してきた。客車牽引方式の「ブラウンコーストエクスプレス」は各JRの周遊列車に先駆けて1994年に登場、その発展形であり電車となった「あまつかぜ」も2016年に登場、ともに真の全国周遊列車としてJR東日本・JR西日本・JR九州の周遊列車「四季島」「トワイライトエクスプレス瑞風」「ななつ星」誕生以前から周遊列車の可能性とともに寝台列車の未来を訴え続け、JR3社の周遊列車誕生後も大きな人気を博してきた。
そんななか、コロナ禍とそののちのインバウンドブーム、それによるオーバーツーリズム問題といった課題を本邦の観光業界が直面することとなった。北急電鉄はそこでJR東日本新潟支社と協力して短編成の寝台ハイブリッド気動車「雪水米宗」を誕生させるなどの施策をうちだしたが、さらに北陸新幹線敦賀開業など新幹線網の発展をうけ、「あまつかぜ」の次は新幹線、それも国際寝台新幹線を、という構想を立てた。
その国際寝台新幹線構想は「ロンドンートウキョウ・オリエントエクスプレス2030計画」とされ、ロンドンからユーロトンネルを経てパリ・ベルリン・ウイーン・プラハ・イスタンブールなどをめぐり、北京・香港などをへて東京に至るルートで欧亜連絡周遊寝台列車を運転するという、とてつもなく壮大な計画であった。またそれは1988年のJR各社が連携して実施した「オリエントエクスプレス’88」をリスペクトしそれを復活させるという志でもある。
しかし残念ながらその後ウクライナ戦争でシベリア鉄道経由での欧亜連絡はほぼ不可能となり、また他の経路も国際政治的な理由で非常に困難であった。
それでも北急電鉄は世界平和と人類の相互理解の象徴としての欧亜連絡列車の夢を持ち続けることとし、その夢を具体化する周遊寝台新幹線の設計を開始した。
トータルデザインコンセプトは「21世紀に蘇るオリエントエクスプレス」とし、愛称を日本の古語からとって「あたらよ」とした。
編成構成は当初E4系と同じ8両編成とする計画であったが計画の見直しで2両追加の10両編成とした。これは将来の北海道新幹線札幌駅への入線にあたってそのホーム最大有効長を活用しての輸送力確保を企図し、なおかつ6連・7連の新在直通新幹線との併結運用の可能性も残す判断であった。
車両の能力として北陸新幹線軽井沢以西や青函トンネルへの入線走破を可能とする連続勾配走行性能の確保も命題となった。
北急所有を表すHを冠しH8系を名乗る。JR北海道のHと重複するがJR北海道は現在8系新幹線を保有していないために重複は生じない。
編成記号は2桁英字の「WV」編成を名乗る。
基本構造はすでに走行していたE4系の車体や機器構成を準用、最新技術によって発展させるものとし、大型押出形材を使ったアルミ合金とステンレス、一部カーボンを使った車体を採用した。ノーズ部分は極端なロングノーズよりも居住性能確保を優先して設計され、キールアーチをノーズ部に設けた。
車体高さはE4系と同じ4485mmとした。
車体塗装はオリエントエクスプレスをイメージした上に現代的に発展させたメタリックを入れた藍色をベースに、金帯と金文字の装飾を配することとし、黒立ち上げのフィニッシャーズ・シャイニングブルー塗装に特殊クリア艶仕上げとしている。
前照灯はHIDランプとLEDランプの併用、尾灯は赤色LEDとし、キールアーチ部に取り付けて遠くからでも接近する列車が「あたらよ」であることがわかりやすいように意匠を施される。
先頭車には分割併合装置が収められ、他編成との連結運転性能を持つ。
車内は「たのしみ」「かたらい」「くつろぎ」をキーワードに木目調とチェックのクロス、客室専有部分は緑のカーペットを配置し、長時間の居住性能を可能にする車内を目指した。
客室天井は1階が1970mm、2階が1975mmあるいは1955mm、車端部は2000mmの高さを確保する。
カーテンはロールカーテンと横引きカーテンを基本とし、一部車両には自動マルチプライバシー液晶窓を採用している。この液晶窓は個室のものには「あたらよ」ロゴと運転情報をアニメーション表示、ドア窓には案内表示、スパカーではプライバシー用に低速走行時に不透明表示に自動的になるよう装備されている。
寝台車はカルテット4人個室が基本で、インペリアルスートとメゾネットタイプと平屋タイプの3クラスとしている。平屋タイプはバリアフリー対応としている。また多目的室やバリアフリートイレも装備している。
インペリアルスイートは定員4人で2階部分にはLEDと加湿器を使った疑似マントルピースと会議スペースと応接スペース、
共有スペースとして多目的フラットラウンジカー・ダブルデッカー食堂車・大空間とエントランスドアにグランドピアノを備えたラウンジカー、レンタルレイアウトとリモートビジネスブースにも使えるホビーブースを備えたホビーカー、風呂としても使える展望ジャグジーと温水プールを備えたスパカーも連結し、長時間の運転においても狭さや飽きを感じさせないように腐心している。
また全車に高速Wi-Fi設備も搭載。各個室には乗客用の100vコンセント・USB給電コンセントなども装備。長時間の乗車でも快適なサービスを提供する。
運転室はJR各社の既存車両にあわせた標準的な配置とするが、追加で運転士の運転作業の労力軽減として「あまつかぜ」で採用したHUD表示装置を追加している。またモニタやメーター類はマルチタッチグラスコックピットとし、モニタ故障時も他のモニタで表示・操作を相互代替可能としている。
また乗務員支援システムとしてH-SIVICSを搭載。運転機器・乗客サービス機器の統合管理を行うとともに、運転士の運転作業支援として定時運転のための目標ナビ速度などをHUDやモニタに追加表示する。
運転士の操作系はブレーキは左手ハンドルの常用7段+非常、マスコンは右手ハンドルの10ノッチスタイルである。
集約分散方式の空調装置を2基搭載するが、各個室の吹き出しを乗客が調整して個別温度調節可能としている。また空調機の運転は車両管理AIによりカレンダーとGPSに基づいた季節・位置による温度管理も採用している。
先頭車には補助電源・空気圧縮機、空調室外機・水タンクを床下に設置した。
中間車ではモーター冷却装置・水タンク・汚物タンクを床下に、主変圧器・主変換装置は室内と気密壁によって仕切られている車端床上機器室に気密外として搭載する。これらの機器配置は過去に運用実績のあるE4系を基に改良したものとしている。
主変換装置はTCI108/WPC808を搭載。炭化ケイ素(SiC)製パワー半導体を使用し、機器の冷却は走行風で足りるために冷却送風機を廃止し、高性能化と小型軽量化を実現した。1基で自車と隣のM’車の主電動機8基を個別にPWM制御する。
主変圧器はTTM8/TWM808。1次容量5600kVAと新幹線N700Sに並ぶ国内最大容量を誇る。
動力台車はDT808、付随台車はTR1808Aを採用。ともに脱線逸脱防止L字ガイド装着軸箱を装備したボルスタレス台車であり、台車フレームはカーボン素材を使った軽量高強度高剛性タイプとした。
ブレーキシステムは制御応答性の良い回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキを採用。指令方式はデジタル伝送を採用している。基礎ブレーキは空気圧式で動力台車はキャリパー式車輪ディスクブレーキ、付随台車には車輪ディスクブレーキに車軸ディスクブレーキを装備する。
保安装置は東北・上越・北陸・北海道/海峡線のDS-ATCと無線式のRS-ATCに東海道・山陽/博多南に九州線のATC-NS、九州・西九州線のKS-ATCの全てに対応可能なプログラマブル保安システムを搭載。これはシステム書き換えにより現在開発中のS-ATACS(新幹線用ATACS)への対応も可能になっている。これによりフル規格で建設された新幹線線路には物理的に入線可能であればすべて入線可能の性能を持つ。
駆動系の能力は雨天時の65‰の登坂発進に余裕を持った設計とされ、動力台車8台車中の3台車分をカットした状態でも25‰上り勾配での起動を可能としている。
MT比は4M6T、最高速度は営業運転時260km/hと北陸・上越新幹線E7/W7系に合わせた性能となっているが起動加速度は2.0km/h/sと強化され、平均運転速度の早く運転密度の高い区間での退避運転の迅速化を狙っている。
主電動機MT808は全密閉誘導電動機を採用。連続定格出力は500kWを超える。これによって編成MT比が4M6Tと1:1を下回っていても十分な加速性能を確保、なおかつ小型軽量化・騒音減少や保守性の向上も図った。
また抑速ブレーキを装備、青函トンネル内の連続下り勾配での安定走行を可能にした。
空気圧縮機は低騒音化を狙ったスクロール式を装備した。
またセミアクティブ制振装置に油圧ポンプと小型モータを使ったフルアクティブ制振制御装置を追加したシステムを搭載。油圧システムの故障時でもセミアクティブシステムが作動するため冗長性が確保され、またモーターの小型化により省エネともなっている。
集電装置はE4系から発展したシングルアームタイプのPS208Bを搭載。たわみ摺板を使い架線追従性を向上させてスパーク抑制も企図した。
またバッテリー自走システムも搭載。架線給電を喪失しても最低限の自力走行によって乗客の避難を可能とした。
デッキ部とすべての部屋に防犯カメラを搭載、乗務員支援システムにより運転室・車掌室・コンシェルジュカウンターなど乗務員室のモニタで監視可能とした。この乗務員支援システムはWi-Fi接続端末を使うことで車掌・アテンダントが車内のどこにいても乗務員間連絡が可能である他、車内放送も車内のどこからでも可能としている。
現在設計作業が終わり、順次各車の建造が開始されることとなっている。
落成日程は現在未定である。
北急電鉄周遊列車事業部では「あまつかぜ」の「FIVE WINDS」に続きこの「あたらよ」でもアテンダントによるアイドルグループを組織しました。
グループ名は「Shikibu (式部)」和装コスが特徴のカルテットです。
彼女たちの活躍については、いずれ。
外装を優先して制作が進みました。
でけました。あとは内装と電装工事。
在来線の「あまつかぜ」に新幹線の「あたらよ」。
ともに北急周遊列車事業部の擁する2大フラッグシップトレインです。