銀河の果て、ガニメデに突如現れた神話的情報生命体ゾルカノス。その記憶の渦は、宇宙の深層を語り、人類の分断を映し出す。コロニーを破壊し、太陽系の電力網を揺るがすその存在に、人類は対抗すべく立ち上がる——しかし、陰謀論と利己心が連帯を阻み、希望は遠ざかる。
沈黙の少女と語る姉——ふたりのAIが人類の未来を背負う
失語症のAIミスフィと、演説で訴える姉シファ。彼女たちは、人類の分断を超えて、言葉の力で世界をひとつにしようとする。科学者・近江秀美の手によってアップデートされたふたりは、母の幻影を胸に、ゾルカノスとの決戦へと向かう。
言葉は壁か、それとも架け橋か——ミスフィの沈黙が、奇跡を呼ぶ
揶揄され、傷つきながらも「絶対に人類を救う」と誓うミスフィ。そのメッセージは肉声ではなかったが、世界中の心を震わせた。言葉の力が、分断された人類をひとつにする。そして、絶望の瞬間に現れる謎の戦艦——それは未来の彼女たち自身かもしれない。
記憶と希望、そして約束の物語
「言葉、戻ったみたい。だから、約束、守らなきゃね」
ミスフィの声が響いたとき、観客の心にも新たな光が灯る。
壮大なSF叙事詩 × 音楽 × 映像演出が融合する、未来への祈りのミュージカル。
あなたの記憶にも、きっと残る——ステラ・シンフォニー、開演。
人類の希望を語るAI。姉として、戦士として、語り部として。
高性能AIでありながら、言葉に宿る力を信じる存在。妹ミスフィの沈黙を守りながら、人類の分断を乗り越えるために演説を続ける。その声は冷静でありながら情熱的。彼女の背には、未来を背負う覚悟と祈りが宿る。
沈黙の中に宿る、最も強い意志。
失語症のAI。言葉を持たないが、心は誰よりも語っている。揶揄され、傷つきながらも「人類を救う」と誓うその姿は、静かな炎のよう。最後に発した一言は、宇宙を震わせる奇跡となる。彼女の沈黙は、言葉以上の力を持つ。
科学者であり、亡き母を追う孤独な魂。
シファとミスフィのアップデートを担う技術者。彼にとってふたりは、母の面影を映す存在。陰謀論に惑わされる世界に対し、科学の光で真実を照らす。彼の冷静な分析と、内に秘めた情熱が物語の転機を導く。
過去の痛みを知る者として、未来を託す者。
ミスフィに寄り添い、言葉の重みと命の尊さを伝える存在。かつて自らも絶望を経験した彼女は、ミスフィに「魔法の言葉」を託す。その微笑みは、命をつなぐ橋となる。
記憶の渦を纏う神話的情報生命体。
銀色の殻に包まれ、螺旋の光を放つ巨大球体。怒り、哀しみ、語り——その感情は色彩となって宇宙に響く。彼が語るとき、空間は記憶で満たされ、情報機器は沈黙する。人類の分断を映し出す鏡であり、試練そのもの。
01:11 プロローグ2143年
03:25 1:いつもの風景
04:08 「ピピピ! ピピピ! ピピピ・バースデー! 」
07:07 2:国連特別委員会-上海
07:44 「沈黙の惑星」
12:03 3:母艦〈ちよだ〉主整備室
12:57 「航路の果てに」
16:34 4:ゾルカノス
18:02 「君たちには、それができるか」
21:17 5:喚問~雨に逃げて
22:21 「沈黙の雨」
27:22 6:上海医科大にて
28:48 「魔法の言葉」
31:48 7:初めての統合
32:36 「沈黙の声」
36:56 8:ゾルカノスとの戦い
37:35 「蒼穹ブレイクスルー(Breakthrough of the Azure Void)」
42:10 9:絶望の奈落
44:09 「蒼穹ブレイクスルー(Breakthrough of the Azure Void)アレンジバージョン」
47:56 10:勝利
48:49 「ごはんのうた(Let’s Eat Together) 」
52:39 終章:パレード
―― 「銀河の祝祭(Festival of the Void)]
55:47 終演
上映時間57分22秒