「ななつ星in九州」運転開始が2013年10月15日、構想発表が2011年1月30日。この「ブラウンコーストエクスプレス」は構想1990年初頭、現存する最古のデジタル写真は2001年7月1日。著者が高校卒業したときには編成が組めていたため1992年には運転を開始していたと思われます。
模型ではありますが一応、日本最初の全国周遊列車、だと思います。
元ネタは「鉄道ジャーナル」誌のアル・アンダルスエクスプレスの紹介記事で、当時は九州ブルトレが最後の活躍を見せていた時期であり、「富士」「はやぶさ」がともに独立編成でロビーカーを連結していた時代でした。その時代にブルトレ全滅を予期し、周遊列車時代を予見した記事を掲載した「鉄道ジャーナル」誌には敬意を表さざるを得ません。
それに影響されて作った「ブラウンコーストエクスプレス」は現在後継の電車周遊列車「あまつかぜ」にフラッグシップの座を譲りましたがなおも活躍中です。
最後尾展望車は20系ナハフを種車にして窓を拡大しています。寝台列車といえばブルートレイン、そしてその嚆矢20系の夢と希望を引き継ぐのがブラウンコーストエクスプレスなのです。
このナハフ20、2代目で初代はテールライト・テールサイン不点灯のKATO旧製品を使っていました。それがKATOから点灯化したものが発売され、車体更新を実施しました。とはいえKATO製品はライトケースが大きく車内に見えているので、自分でライト関係をチップLEDに交換して限界まで小さなライトユニットを作成、もとのライトユニットを撤去し、車体後端ギリギリまで展望室の椅子が置かれた様子を作成しました。
この食堂車は1992年のブラウンコーストエクスプレス第1期編成にはすでに組み込まれていました。実在の最初の在来線ダブルデッカー食堂車E26系カシオペアの食堂車は1999年製造のため、これも模型ではありますが本邦初の在来専用ダブルデッカー食堂車だと思います。ちなみに新幹線には0系のダブルデッカー食堂車168形が1985年に登場していました。
オシ24の車体を3分割して真ん中を落とし込んで側壁を延長して整形、2階部分を作るという工作法で制作しました。窓ガラスは厚いアクリル板を削って作ったものです。アクリル厚板はなかなか削るのが大変で、以降あまりこういう工作はあまりやらなくなりました。しかしその結果マシE26の模型を使った他の作例とは違った表現となってくれました。
1階を電源室とし2階部分をドーム席としたドームカーです。これによって中間に電源車が置けるため編成両端が展望車にできました。
またこの模型、中に電子オルゴール回路があり、ボタン電池とブザーを使ってウエディングマーチを演奏することができます。(現在は使用中止中)
あまり使いませんでしたが、ボタン電池駆動でウエディングマーチのオルゴールが鳴るようになっていました。
メロディICを駆動して圧電ブザーを鳴らすモノでした。