02.ボートの選定基準
マイボートを選ぶに際しては「まずは自分の目的・スタイルを明確にすることが大切。」と本にあります。さて、私の場合はどうかというと。
- フィールドは東京湾。メインは釣りですが、たまには数名のゲストを乗せたりしてクルージングするかもしれません。割合は8:2というところでしょうか。
- 釣り物は季節に応じた小物中心。ハゼ、シロギス、アジ、サバ、メバル、カサゴ、カワハギなどに加え、イカ、スズキ、イナダなんかが交じると楽しいでしょう。カジキ、カツオ、マグロなどトローリング系へのこだわりは全くありません。
- 出航は週末のみ。釣りとはいえ、未明や夜間に出る訳ではないので、陸上保管であっても全く問題なしです。
- 単独購入なので、操船は一人が基本となります。川の駅さわらの経験もあり、ある程度の風があっても自分一人で舫いを引けるサイズとしたいところ。
- 何よりも大切なのは、私のような普通のビジネスマンでも維持できるコストであること、でしょう。
さて、上記の条件に従って、外観、推進機構、サイズの順で選択していきます。
【外観】
専門家の方にはそりゃ違う、と言われそうですが、私のイメージするボートの外観は以下の3つに分類されます。(トーイングやパワーボートには興味がないので)
【推進機構】
ボートの推進機構には「船外機」「船内外機」「船内機」の3種類があります。
船外機 ボートの後方外側にエンジンが付いているやつで、よく見かけるタイプだと思います。
船内外機 エンジン本体は船内後方、ドライブが船外に出ているタイプです。
船内機 エンジン本体は船内中央にあり、シャフトとプロペラのみが船外に出ているタイプです。、
ウォークアラウンド艇
キャビン艇
フライングブリッジ艇
基本は釣り、という条件から、まずはフライングブリッジ艇が候補から外れます。フライングブリッジ艇は船上構造物の面積が広いために風に流されやすく、釣りよりもクルージングに向いていると言われているからです。
釣りに最適なのは、ウォークアラウンド艇です。これにスパンカー(ボートの船首を風上に向けるための帆)をつければベストになります。ただ、難点はキャビンがとても狭くてオープンタイプが多いため、クルージングでスプレーを避けられる人数が限られてしまうことです。また、厚着をすれば何とかなるとはいえ、やはり冬の寒さをしのげるキャビンは欲しいなぁと思います。
以上、1と2の条件から、「キャビン艇」という絞り込みとなりました。
「船内機」ボートは種類が少なくサイズも大きめなので、一般的には「船外機」と「船内外機」が選択肢となります。
船外機だとチルトアップでエンジンが完全に海中から出てきますが、、船内外機はチルトアップしてもドライブは海中。
貝の付着を考慮すると、係留保管=船外機、陸上保管=船外機か船内外機となります。また、船外機はガソリンが一般的であり、燃料費は相対的に高い。対して船内外機はディーゼルもあり、燃料費が安いのが特徴です。
私は浦安マリーナの陸上保管にしようと思っていましたので、「船内外機も選択肢に」ということになります。
【サイズ】
最後にサイズです。
操船は一人が基本、という条件4からは、24フィートが無難だと感じました。25フィート以上あっても、フライングブリッジ艇でなければ風でも引っ張れそうな気はします。 が、さわらのような風が吹いてしまうとやはり相当つらいと思います。
サイズが大きすぎるとどうなるか...
ボートを桟橋につけて、ロープを持って桟橋に降ります。すると風でボートが沖に流されていく...
片方だけでもロープを桟橋に結べれば、あとは何とかなります。
万が一、ロープを結ぶ余裕がないままボートが流されると...ボートを失いたくなければ、飛び込んでボートに乗り込むしか手立てはありません。
初心者の私は上手にボートを桟橋につけられる訳もなく、悲惨な構図が容易に想像できます。なので、まずは24フィートまで、というのが結論となりました。
最後に、国産艇か輸入艇かです。
輸入艇はカッコいいし、キャビンも広々としています。見比べてしまうと、国産艇は何か普通で、一昔前の外車と国産車を比較している感覚になります。
とはいえ、輸入艇は外車と同様でパーツ代が高いし修理に時間がかかります。また、中古だと雨漏りしやすい、24フィート程度だと真っ直ぐ走るのですら大変、ガソリンをバカ食いするなど、見た目では語れないデメリットが多々あるとも聞きます。
ごく普通のビジネスマンの週末の趣味としては、国産艇が無難なんだろうなというのが最後の結論となりました。