2021/09/28 Weeklyゼミでのインターンシップ成果発表

ひらおです。

9月28日のWeeklyゼミでは,ダブルディグリープログラムの一環で1か月間私たちの仲間に加わったMinさんによる成果発表がありました。

水・衛生に関する行動変容のためのアプリ開発

MinさんがHarada Labでのインターンシップで学んだテーマは「水・衛生に関する参加型アクションリサーチ(Participatory action research on water, sanitation and hygiene)」でした。原田先生がザンビアの首都ルサカを調査地としてやっている研究に加わった形ですね。

原田先生の研究では,自分たちの身の回りのものがどれだけ糞便に汚染されているかを調べることで衝撃や気付きを得て,水・衛生に関する行動変容を促す試みをアクションリサーチという形で行っています。

原田先生ら外部のファシリテーターがいなくても,ワークショップを経験した若者ら自らが自律的にワークショップを広められるよう,アプリの開発に取り組んでいるそうです。アプリの副次的な効果として,ややこしい曝露量の計算が簡単にできるようにもなります

このアプリのターゲットはザンビアの若者たちで,アプリ利用者の参加をより促すために,Minさんは以下のことなどをしました。


  • ワークショップの方法に関する動画の重要な点への説明の追加

  • アプリ利用者の理解度を測るためのクイズを作成

  • 個人ワーク・グループワークの作成

Minさんの発表を受け,他のメンバーから質問やコメントがありました。

中でも私の印象に残っているのは「今回のインターンシップで学んだことはMinさん自身の研究にどのように活かせると思うか」という質問です。Minさんの修士の研究は大気汚染に関することで,今回のテーマとは直接のつながりはあまりないように見えます。これについて,研究テーマに関する知識のspecificな貢献でなくても広く経験を積むのは大切なことだと原田先生はコメントしていました。

アイディアというのは既存の物事の組み合わせで,組み合わせる物事は自分にとって既知の事柄でないと発想することすら難しいです。今回Minさんが勉強したことが長い目で見て何かにつながればいいし,直接何かにつながらなくても京大での思い出の一コマになればいいなぁと思います。のんきですかね。