2021/09/14 Weeklyゼミでの論文書き方講座

ひらおです。


原田先生の指導を受ける学生たちは週一で(オンラインで)顔を合わせ,研究の進捗報告や発表をします。8月末のWeeklyゼミから引き続き,2回にわたって原田先生から論文の書き方のレクチャーをしてもらいました。

レクチャーの内容

今回のレクチャーでは,

  • なぜ論文を書くのか?

  • 文章スタイルの基本的なルール

  • 各セクション(Introduction, Methods, Results, Discussion, and Conclusions)の書き方

などについて説明がありました。当日のスライドはこんな感じです↓

一文の文法を統一する

調査方法のlimitationについて正直に書く

印象的だったこと

こうして論文の書き方を教わったことがなかったので,印象的だったことがいくつかありました。


  1. 自分の調査を論文の作法にあてはめて書く

どのセクションも,「こういうことをこういう風に書きましょう」というのがあるようでした。

例えばMethodsのところは,同じ分野を研究する人が完全に再現できるような詳細さで書くとか。そうかー,そういうわけで結果の再現性についてたびたび先生から指摘をもらうんですね。私自身も研究でごみ組成調査をやる中で,先行研究での方法をたくさん参考にさせてもらっています。結果だけじゃなくて調査方法に関してもこれまでの研究者が積み上げてきた重要な蓄積なんだな,と思います。

Methodsのセクションだけではありませんが,例えばIntroductionでもおさえなきゃいけない話の展開があって,自分の研究をいかに作法にあてはめてロジカルに書くかなんだと理解しました。


  1. 戦略的に信用を積み上げる構造をつくる

もうひとつ印象的だったのは,論文は徐々に盛り上げていこうというポイントでした。

例えばResultのセクションでは,least importantな情報から始めてmost importantな情報でフィナーレを締める。なぜかというと,注目度の低い情報でも基礎的な情報なので,そうしたことをしっかり押さえている態度は信用できるからだと理解しました。議論の中でも意図的に強弱をつけるなんて,映画のシナリオとか芸術作品みたいです。

その他,「rubbishでも母語でもいいからとりあえず書け」「論じていることがややこしいんだから,文の構造や語彙はシンプルに書け」というアドバイスがありました。rubbishでもいいとは助かる。

ロジカルにばちっと決まっている文章って読んでて伝わってくるし,あぁこの文章好きってなりますよね。

そんな論文を書きたいものです。