2025年 第1回活動 総会とホイットカムGL修復開始
2025年4月20日
Update : 2025/06/30
2025年4月20日
Update : 2025/06/30
群馬県沼田市根利の「林業機械化センター」の事務所にて、2025年度の総会を開催し、今年の活動予定等が承認され、活動が再開されました。
2026年に1926年製のホイットカム社製のガソリン機関車が100歳を迎えますので、このGLの修復作業が主になります。
第1回の作業の模様のYoutube動画です。
冬ごもりをしていた車両たちのカバーを剥がし、エンジンを降ろしたいためにキャブを外します!!
総会が終わると昼食後に「新機館」まで降り、保存車両たちの冬ごもりのカバーを外しました。今回は入念にカバーをしていましたので、カバーを外すと綺麗な状態の車両群が現れました。
ホイットカムGLのボンネットを外しています。
10分ほどの作業でボンネットフードが外され、エンジンが現れました。ブダ社のエンジンをデッドコピーしたといわれている加藤製作所製ガソリンエンジンです。
作業をしやすくするためにホイットカムGLを押して前へ移動しましたが、車輪とブレーキシューが錆びて固着し動かくなくなっていました。
前回2008年に修復したときは、足回り、ブレーキ周りはあまり手を入れなかったので、今回はこの辺りの整備もしたいところです。
続いてキャブを取り外すためにキャブ内の装備から取り外し。
椅子や計器類などとにかく外せるものを外していきます。
そして難関が床板。このキャブは製造時の物ではなく、製造時の物ベースに木曽で利用しながら改造されてきたものなのです。そのためでしょう、台枠、床板、キャブがパズルのように組み合わさって、綺麗に収まっているのです。
手の空いている人は、ラジエーターなどのキャブ以外のエンジン回りに付いているものを外しました。
このラジエーターのガードも重たいのです。この機関車は古くて丈夫に作られているためか、なんでもかんでも鉄板が厚くて重たいのです。
キャブも鉄板が厚く大変重たいので、ちょうど良い角材があったのでスロープを作り、滑らせて外しました。
作業を開始してから、ちょうど一時間でキャブを外すことができました。まぶまぶでしょうか。(笑)
思い起こせは2008年の分解時は、屋根も外して軽くして、それでも8人がかりぐらいでキャブを降ろしたのでした。
左が2008年6月15日、キャブを外した時の写真です。屋根がないと、随分と線が細く、軽そうに見えますね。
台枠からキャブを外して現れたミッション。
ミッションは「SKW」とありますので酒井工作所製です。アメリカのホイットカム社で製造されましたが、木曽森林鉄道で使用される中で、エンジンはKATO製、ミッションはSAKAI製に更新されていったようです。
台枠の手前側両側にある楕円形の蓋は元々の砂箱です。改造後はここはキャブ床板が付き塞がってしまいましたので、別途砂箱と砂撒き管が付けられたようです。
キャブが外れたので中を覗き込む会員たち。
上写真はミッションのシフトレバーの部分。左端のペダルがクラッチペダル。右上には砂箱の出口が写っています。
左写真は車輪とブレーキを覗き込んだところ。左手にはコイル。上側にはディストリビューターが写っていますが、これらは自動車用のパーツを移植してみたもので、本来は戦時中製のマグネトーが付きます。修復時には元々付いていたマグネトーに戻したいと考えています。マグネトーはレース用車両にも使われていたりもして、意外と強力だとの話も聞きましたので。
キャブ、ボンネットを外したホイットカムGLにブルーシートをかけ、外したキャブにもビニールのカバーをかけ、この日の作業自体は終了です。
後片付けをして午後4時頃に第1回活動は終了となりました。
エンジンを降ろすのに一番の難関のキャブが降りましたので、次回はラジエーター、砂箱などを外して、エンジンの取り外しとなる予定です。