131. ベルクソンにおける注意をめぐって(司会・応答)
ベルクソン『コレージュ・ド・フランス講義 1903-1904年度 記憶理論の歴史』合評会第一弾:現代諸科学との接合編 (書評者:兼本浩祐先生(愛知医科大学名誉教授)・澤幸祐先生(専修大学)、応答者として訳者一同とともに)(2024年01月29日(金)19:00~22:00@ZOOM)(その他①、2023-2024年度)
132. ベルクソン「記憶理論の歴史」をめぐって(司会・応答)
ベルクソン『コレージュ・ド・フランス講義 1903-1904年度 記憶理論の歴史』合評会第二弾:思想史編(書評者:中畑正志先生(京都大学名誉教授)・山口裕之先生(徳島大学)、応答者として訳者一同とともに)(2024年03月13日(水)19:00~22:00@ZOOM)(その他②、2023-2024年度)
133. La rythmesure revisitée. Quelques réflexions à partir du Bergson structuraliste de Sébastien Miravete
"Bergson structuraliste. Atelier autour du livre de Sébastien Miravète" avec Elie During, Yasushi Hirai, Kazunori Kondo, Sébastien Miravete et Takuya Nagano (27 mars 2024, ZOOM)(口頭発表③、2023-2024年度)
Rapprochement : "rythmesure" et "durée-nombre", 2. Originalité : typologie des nombres, 3.
134. La main de Bergson revisitée
Séminaire d'Arnaud François (8 avril 2024, à l'Université Poitiers)(口頭発表①、2024-2025年度)
135. Bergsonian Left autour de l'Ecole de Francfort ? Bergson avec Adorno, Arendt, Benjamin
Atelier Bergson Programme 2023/2024 "Réceptions de Bergson: Adorno et Maldiney"
(14 May 2024, 15-18h, ENS-Ulm, salle Pasteur / Zoom)(口頭発表②、2024-2025年度)
私たちはここで「Left bergsonians」という一風変わった概念を提唱したい。これは単に『暴力論』のソレルをはじめとして、ベルクソンを積極的に援用した「ベルクソン左派」だけに限らない。一見ベルクソンの政治的・社会的思考を見捨て、放棄した(left)ように見える思想家たちの中にも、その思考にとどまり、ひそかにその遺産と共鳴し、ある意味でそれを遺贈された(left)思考があるのではないか。本発表は、「暴力の世紀」でもある二十世紀を生き抜いたフランクフルト学派とその周辺の思想家たちにはそれを見出そうとする試みである。彼らとの対決を通して浮かび上がるのは、「暴力」概念の刷新に寄与するベルクソンという馴染みのないイメージである。
ベンヤミンは、ベルクソンの他の著作には言及しているものの、なぜか『二源泉』にだけは言及していない。だが、彼がソレルの『暴力論』を独自の仕方で発展させた「暴力批判論」や「運命と性格」といった論文において、神話・運命・法をめぐる問題圏を掘り下げようとしていた。言い換えれば、人間の共同体の在り方をめぐって、人間同士の非暴力的な結びつきの可能性を模索していた。彼における「神話的暴力/神的暴力」の峻別は、ベルクソンの「閉じたもの/開かれたもの」の政治的射程を逆照射するものである。
アーレントは、『暴力について』(1969年)の中で、「われわれが何よりも興味を覚えるのは、ソレル的な解釈を刻印されたベルクソンの生の哲学の奇妙な復興である」(邦訳161頁)と述べ、「暴力を生物学的に正当化しようとするこの一見新奇な動向」(同)に反対しつつ「権力も暴力も自然現象、すなわち生の過程の顕現ではない。それらは、人間の事柄のうちの政治的領域に属すのであって、人間の事柄のうちで本質的に人間的な性質は、人間の行為の能力、何か新しいことをはじめる能力によって保証されている」(邦訳170頁)と主張する。だが、そのアレントが主著の一つ『精神の生活』第一巻から第二巻への橋渡しとなる部分(「27. 補遺」)で、その新たなことをはじめる「精神の意志の力」(mind’s will power)に言及し、「その内的明証――ベルクソンの言葉では「意識の直接与件」――を真剣に扱うことを提案する」(247頁)時、彼女が引用するのは、ベルクソンの『試論』なのだ(邦訳246頁)。
アドルノは、代表作『否定弁証法』(1966年)の中で、ベルクソンに関して「彼が手探りで求めているものは、(…)ひたすら認識の道具でもって、つまり認識固有の手段を反省することによって裏書されるべきであって、はじめから無媒介に認識の手続きにされてしまっているような手続きにあっては恣意に堕してしまうだろう」(15頁)と批判している。ところで、『啓蒙の弁証法』(1944年)ですでに、人間を非合理性から解放すると同時に、画一化をもたらすことになる〈理性〉の両義的な力を告発していたこの反(アンチ)体系の哲学者は、一般理論を断念し、その都度「限定的な否定」を実践することで、言い表しえないもの、概念化からこぼれ落ちるものとしての非同一的なもの・個・特殊性を何とか言い表そうとする断片的な思索の努力を哲学そのものだとしていた。だとすれば、「直観とは反省に他ならない」(PM 95)と述べ、複数の限定的な視点から交会法(méthode de recoupement)的な仕方で真理に近似値的に迫ろうとするベルクソンは、否定弁証法とそれほど遠いところにいないのではないか。
136. La philosophie plante de Bergson. Un bergsonisme élargi
"Séminaire Objets/Projets Programme 2024 : Enquêtes" organisé par Thierry Hoquet et Elie During à l'Université Paris Nanterre (16 mai 2024, Bâtiment Ricoeur, salle des conseils (4ème étage))(口頭発表③、2024-2025年度)
137. La main de Bergson II. L'organologie revisitée
Colloque international "Bergson face à Kant" organisé par Alessandra Campo et Rocco Ronchi (29-31 Mai 2024, Università di L'Aquila / Zoom)(口頭発表④、2024-2025年度)
138. Schematism revisited. On Bergson, Kant, and Heidegger
Seminario di Studi all'Università di Napoli Federico II (3 Jugno 2024, 11h30-13h30)(口頭発表⑤、2024-2025年度)
139. Directionality and Disposition. Some Reflections on Analitic and Bergsonian Approach
PBJ International Workshop "Dispositions, Vrituality, tendency. Bergson and the Metaphysics of Powers" (11-12 June 2024, Queens University Belfast, UK)(口頭発表⑥、2024-2025年度)
140. タペストリーの裏側――渡名喜庸哲『現代フランス哲学』を補綴する
第33回フランス政治思想研究会:渡名喜庸哲『現代フランス哲学』(ちくま新書、2023年)合評会(郷原佳以さんとともに)@対面・遠隔ハイフレックス方式(東京大学社会科学研究所本館307号室)2024年6月26日(水)17:00-19:00(口頭発表⑦、2024-2025年度)