午前対策から始めるか、午後対策から始めるか
まず、受験対策を午前対策と午後対策のどちらから始めるか、という問題にあたります。
初回受験の場合、
・まず参考書で午前の基礎知識を習得、その過去問題を解けるようにする。
・午後対策を行いながら必要に応じて午前の知識を復習する。
という流れが良いと思います。ただし、「毎年受けていて午前問題は完璧」な場合、
・まず午後対策を行い、必要に応じ午前知識を復習する。
・午後問題演習に自身がついたら最後の1ヶ月で集中的に午前対策を実施する。
という流れが良いと思います。これは、
・試験直前のあせる時期に、腰をすえて午後対策を行うのは非効率的である。
・あまり早くから暗記を行っても試験直前の頃には忘れている。
という理由があります。
午前対策と午後対策の時間の使い方
社会人となり毎日残業の日々では勉強する時間がとれません。そこで考え出したのが下記の勉強配分です。
・午前対策は昼休みや通勤通学中など隙間時間を利用して勉強する。
・午後対策は休日の時間のあるときにじっくり腰をすえて勉強する。
やる気になれば、午前問題はちょっとした時間があればどこでもできます。
参考書・問題集の良し悪しは値段に比例するのか
情報処理技術者試験の参考書・問題集はとにかく値段が高いです。しかし、使い込んでいくうちにどうしてこれだけの値段になるのか納得する部分があります。参考書・問題集は本屋で立ち読みした程度ではその良し悪しは判断しにくく、約半年間やりこんでみて初めてその良し悪しに気づくものだと思います。ここでは、私の独断と偏見での参考書レビューを紹介します。
参考書は索引が充実しているものが良い
「この用語、どういう意味だっただろうか?」「この言葉に関連するこの事項はどうだっただろうか?」という局面によく出くわします。こういうときに索引が充実している参考書であれば瞬時に調べることが可能です。参考書は索引が充実しているものを選びましょう。
図やグラフを多用しているものが良い
長々と言葉で説明している文章をみて学習するよりも、図やグラフを見て学習したほうが頭に残りやすいかと思います。視覚に訴える説明は非常に印象に残り、習得効率もあがるものです。
問題集はとにかく解説が詳しいものを
問題集はどこの社のものも過去問中心に構成されており、独自の問題中心の問題集はほとんどないと思います。問題集の判断基準は掲載問題量と解説の詳しさです。午前問題の例でいうと、4択のうち「なぜこの選択肢が正解なのか」、「なぜこの選択肢は不正解なのか」、その理由が明記されているものが良いかと思います。さらに、関連した知識を習得できるような問題集であればなおさら良いです。
できる問題から始める
わかりきったことですが、本当に大事なことです。午前はともかく、特に午後は一分一秒のタイムロスが合否を左右します。出題された問題をざっくり確認して、まずは解ける問題を1問解いて安心感を持ちましょう。
得意分野では得点を稼ぐのではなく時間を稼ぐ
これも特に午後で言えることですが、「確実に取れる得意分野、慎重に解こう」としているとあっとゆうまに40分たってしまいます。最初の1問である得意分野は得点を稼ぐのではなく時間を稼ぎ、一分一秒でも余裕をもちましょう。
1つの問題ではまらない
1つの設問、1つの枠を埋めるのにどっぷりはまってしまい、あっというまに20分経過してしまった!ということでは不合格は確実です。満点をとらなくとも合格は可能です。途中ではまってしまったら多少無茶でも次の問題にチャレンジしてみましょう。次の問題を解いている間にはまっていた問題が自然と解けるようになることもあります。午後の場合、1つの設問で6割ずつとれればそれでよいという考え方で解きましょう。
計算問題は後半にまわさない
計算問題はケアレスミスが命取りになります。試験終了間際に後回しにするとあせってケアレスミスをしがちです。また、試験時間終盤には結構疲れてしまい若干頭の回転も悪くなります。計算問題は試験時間序盤から中盤にかけて取り組みましょう。
午前のマークシート、ある程度まとめてマークする
午前のマークシートですが、1問1問マークしていると問題用紙と回答用紙の間での手の動きが非常にタイムロスになります。ある程度まとめてマークすれば、目の動きはありますが少なくとも手の動きは結構節約することができます。ただし、わからなくて飛ばした問題もあるでしょうから、マークミスには十分気をつけましょう。
解答用紙に消しゴムは使うな!ただし例外もある
基本的に解答用紙に書くときは清書です。午前のマークシートなど選択肢は問題用紙に書いてから絶対間違わないようマークや記載をしましょう。「XX文字以内で書け」という長文記述問題も、まずは問題用紙に下書きして文字数の過不足がないことを確認してから解答用紙に記載しましょう。ただし、SQL文の全文を書くような問題の場合はいちいち下書きしていてはかなり時間の無駄です。自信のある問題は積極的に解答用紙に書いていくことも大切です。
文章の長い設問ほど実はやさしい
問題文を見て文章の長さに圧倒されることもあるかもしれません。しかし、文章が長いということはそれだけ問題文中にヒントが隠されているということにもなります。あせらず集中して読んでみると案外簡単な問題だということに気づきます。文章の長い設問ほど得点源になるのです。
まわりは気にしない
試験中はいろいろな音が聞こえてきます。問題用紙のページをめくる音、かつかつという鉛筆の音、途中退室する人の音などさまざまです。こういった音が耳障りに思ったら、自分で音を出してみるのです。これで問題に集中できます。
昼休みの過ごし方
情報処理試験には昼休みがあります。昼休みは自宅からお弁当を持参するのが一番です。
いざ試験会場にいってみて近くにコンビニがなかった!ということは結構あります。
昼休みには試験会場でとり、午後に向けて待ち行列理論の公式やSQL文法などの最終チェックをしましょう。悪あがきと思われますが、結構これで得点できたケースもあります。ただし、午前のできはチェック禁止です。昼食後の少しあいた時間は、外の空気を思いっきり吸って午後の勝負に備えましょう。
満員御礼のトイレ
試験会場で一番困るのがトイレではないでしょうか。私はいろんな会場で受験しましたが、かなりの確率で休み時間トイレに長蛇の列ができます。朝は早めに入場し、お昼休みは水分は控えめにしたほうが良いでしょう。
日差しや寒さに注意
情報処理試験の時期は気候は結構良い時期ではありますが、座席によって日差しがつよく暑かったり会場によっては結構寒かったりさまざまです。温度調節が簡単にできる身軽な格好で試験に臨みましょう。日差しについては試験官との交渉しだいでなんとかしてくれることもあります。
1日中試験に集中できる体力
1日中かかる受験を終えると、とにかく首がつかれます。普段会議に出席したり、パソコンを打っていたりする仕事中の姿勢と、問題用紙と格闘し受験する姿勢は明らかに違います。丸一日受験すると午後の時間帯などは普段使わない筋肉が消耗します。特に首が疲れます。1日中試験に集中できる体力を身につけるのも大切なことです。
ヘビースモーカーのニコチン切れ
恥ずかしながら私はヘビースモーカーです。吸わない時間は1時間半が限度です。午後Ⅱの2時間はニコチン切れにそうとう苦しめられます。試験合格するつもりなら禁煙するくらいの覚悟も必要ですがなかなかそうもいかないでしょうから、せめて2時間半吸わなくともなんとも思わない程度に減煙する努力も必要かと思います。
精神的なあせり
年々受験し続けると周りの受験者が自分より若い人間ばかりであることに気づかされます。いい歳してなぜこんな試験区分を受験しているのだろうと考える瞬間もあります。しかしそんなことに負けてはいけません。年齢ではなく、精神的な若さを保つことが大切です。