荘子:逍遥遊第一(9) 吾聞言於接輿,大而無當,往而不返

荘子:逍遥遊第一(9) 吾聞言於接輿,大而無當,往而不返

2008年09月11日 00時29分27秒 | 漢籍

荘子:逍遥遊第一(9)

肩 吾 問 於 連 叔 曰 : 「 吾 聞 言 於 接 輿 , 大 而 無 當 , 往 而 不 返 。 吾 驚 怖 其 言 猶 河 漢 而 無 極 也 , 大 有 徑 庭 , 不 近 人 情 焉 。 」

荘子:「逍遥遊篇」もくじ

肩吾(ケンゴ)、連叔(レンシュク)に問うて曰わく、「吾れ言(ゲン)を接輿(セツヨ)より聞けるに、大にして当たるなく往(ゆ)きて反(かえ)らず、吾れ驚き怖る。其の言は猶お河漢のごとくにして極まりなし。大いに徑庭(へだたり)ありて人情に近からず 」と。

肩吾(ケンゴ)が連叔(レンシュク)に問いかけていうには、「わしは接輿(セツヨ)から話を聞いたが、とても大げさで、夜空にはてしなくひろがる天の河 のように遠く遙かでつかまえどころがない。世間一般の話とは懸け離れていて、常識ではとても受け入れられないほど現実ばなれしているよ」と。

接輿(セツヨ)

春秋時代、楚(ソ)の隠者、姓名は陸通、接輿は字(あざな)。狂人のふりをして、宮仕えをせず、孔子をむだな努力をする者だと皮肉った。狂接輿ともいわれる。

河漢(カカン)

天の川。

徑庭(ケイテイ)

「逕,門外路;庭,堂外地。大有,謂相遠之甚。」(宣穎)【集解】