あなたはどう生きるか―現代キリスト教倫理(再)10/21
村上 伸 さん(日本基督教団隠退教師)
29 第六部「社会の中で生きたキリスト者」〜3.下からの視点ーM・L・キング牧師
#FEBC #ネットラジオ #キリスト教 放送局
音声
15:35~キリスト教倫理というものは、このようにですねイエス・キリストに注目することなんです。今ここでキリストだったらどのように行動なさるだろうか、そういうところから考えるわけなんですね。
そのときに特に重要なことがひとつあると思います。それはキリストが常に底辺で生きている人たち、苦しんでいる人たちと一緒に生活をされた。その人たちの為に、その人たちと共に生きられたということ。であります。そのことを私たちは忘れてはならないと思うんですね。
権力者とか富める者におもねって、そちらの側に身を置いて生きておりますと実際に苦しんでいる人たちのことが見えなくなります。
そうしてそういう苦しんでいる人たちのことを「うるさいなあ」とか「もう邪魔なやっかいな連中だなあ」とかっていうふうに、意地悪く見るようになるんですね。
しかしイエス・キリストという方は、いつだって苦しんでいる人々のそばにおられました。そこから物事を見る。これが肝心なことです。
ボンヘッファーは、あの「10年後」というエッセーの中に「下からの支点」という文章を書いておりまして、わたくしはそこをちょっと引用してみたいと思うんですが、こういう文章であります。
「我々は世界史の大きな出来事を一度下から、つまり社会から締め出された人々、疑われた人々、虐げられた人々、権力なき人々、抑圧されあざけられた人々の観点から、簡単に言えば苦難を受けている人々の観点から見ることを学んだ。これは比べることも出来ない程の価値を持った体験である」。
わたくしは、その通りだと思います。聖書を読んで私たちは教えられることは、そういうことじゃないでしょうか。キングも同じでありまして、あの苦しんでいる人たちの側から物事を見たんですね。