村上 伸(日本基督教団隠退教師)自殺について
あなたはどう生きるか―現代キリスト教倫理(再)7/15 村上 伸(日本基督教団隠退教師)
15 第四部「生命の尊厳を守るために」〜3. 自殺について FEBC キリスト教放送局
http://netradio.febcjp.com/2017/7/15/chet170715/ 聴取期限7/28
12:00~
生きるべきだということをですね、口でいくら言っても、それが本当にその人を生かすということにはならない。そういうことが私たちの生活の中にはたくさんあるということであります。
例えば自殺をしようとしている人がいるとしますね。その人に向かって「自殺をしちゃいけない」「あなたは生きるべきである」「生きなければいけない」いくらそういうふうに、「ねばならぬ」っていうふうな言葉で説いてみたところで、その人を本当に生かすってことになるでしょうか。そいうことは非常に難しいと思うんですね。
自分が死ぬことを考えてしまった人間というのは、そんなに「生きなければいかん」説教をですね外から人々が躍起になって聞かせたところで、こころを変えるというふうなことには、なかなかならないんじゃないでしょうか。
で、むしろ本当に生きられるような支えを与えるということが必要なんじゃないでしょうか。本当にその人が生きられるような、こころの支えがどっからか与えられる。それが大事なんじゃないでしょうか。
ボンヘッファー「聖書は自殺を禁止する代わりに絶望の内にあるものを恵みへと呼び出す」
自殺の淵に立っている者にはもはや禁止命令は聞こえない。いかなる律法も絶望の内にある彼を救う力はない。
彼を救いうるのはあのイエスキリストの救いの技だけである。
ただ神の恵みによって人は新しい命をあたえられることになるのである。
みなさんは生きなければならないと言うんじゃないんです。
私も生きることをゆるされている。あなたも生きることをゆるされている。
神はそのように道をひらいていて下さる。
イエス・キリストっていう方を見れば、そのことが本当によくわかる。