・ 株式ポートフォリオの運用とは、
どのように期待リターンを高めるのか、どのようなリスクをどれだけ負うのか、という運用方針や投資哲学の下でポートフォリオを策定し、各銘柄の組入れ比率を適切に決定し、評価を行い、見直すという連続したプロセスである。
単に、銘柄数を増やし固有リスクを減少させ、リスク分散効果を得ることではない。
・ ポートフォリオ・マネジメントのプロセス
PLAN : 投資哲学と投資スタイルに基づく銘柄分析とポートフォリオの作成。
DO : ポートフォリオの構築(実際に市場での売買を執行)。
SEE : 意図したリターンが実現しているかどうかを評価。
ACT : 必要に応じてリバランス(銘柄の入替え。ウェイト変更。)
(1) 投資哲学、投資スタイル
・ 「市場に打ち勝つことができる」と思えば、アクティブ運用を。 →外部検索「アクティブ運用」
・ 「市場に打ち勝つことはできない」と思えば、パッシブ運用を。 →外部検索「パッシブ運用」
(2) 運用ガイドライン
・ ポートフォリオ策定や計画の実行に影響を与える可能性のある項目
① 要求収益率とリスクの許容水準
② ベンチマーク →外部検索「ベンチマーク」
③ 利用可能な投資対象(投資ユニバース) →外部検索「投資ユニバース」
④ 派生商品取引利用の可否
⑤ 現金比率の上限
⑥ 貸株、空売りの可否
⑦ 個々の銘柄に対するウェイトの上限、下限
⑧ 回転率の水準
(3) PDSAサイクル
<PLAN>
<DO>
<SEE>
<ACT>
(1) ポートフォリオのリターンとリスク
(2) 目標の数学的表現
① 成果の評価が所与の効用関数で行われる場合
② 目標が要求収益率と許容されるリスクの水準で設定される場合
(a) 所与の期待リターンのもとでリスクを最小化
(b) 期待リターンを最大化
(3) 諸制度の数学的表現
(a) 投資ユニバース、派生商品取引利用の可否など
(b) 空売りの禁止
(c) 個別銘柄ウェイトの上下限の管理
(d) 属性の管理
(4) 取引コストの考慮、回転率の管理など
(5) 数理的手法の特徴と本質
・ 前提条件が同じならば、いつ、誰が行っても最適解は同じある。「客観性」と「再現性」は「科学的手法」の必須条件である。
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